或る爆弾 その四 ページ38
敦「ぼぼ、僕はさ、騒ぎをき、聞き付けた一般市民ですっ!
い、生きてれば好いことあるよ!」
爆弾魔「誰だか知らないが、無責任に云うな!みんな死ねば良いンだ!」
敦「ぼ、僕なんか孤児で、家族も友達も居なくて、この前その院さえ追い出されて行く宛も伝手も無いんだ!」
爆弾魔「え......いや、それは」
敦「害獣に変身しちゃうらしくて軍警にバレたらたぶん縛り首だし、とりたてて特技も長所も無いし、誰が見ても社会のゴミだけど、ヤケにならずに生きてるんだ!だ、だだだから」
その頃太宰と利光はというと...
太「(敦君、駄目人間の演技上手いなぁ......)」
利「(敦くん...爆弾魔の前で焦っているのは判るけど、もう演技じゃなくなってる......)」
こんなことを考えていた。
敦「ね、だから爆弾捨てて一緒に仕事探そう」
爆弾魔「え、いや、ボクは別にそういうのでは」
明らかに爆弾魔が隙を見せた。
太「(今だ)」
国「手帳の頁を消費うからムダ撃ちは厭なんだがな......!」
そう云うと国木田は持っていた手帳に何やら文字を書きだした。
国「異能力------独歩吟客、鉄線銃!」
その時、国木田の持っていた手帳の頁が鉄線銃へと姿を変化させた。
鉄線が爆弾魔の持つ爆弾の起爆装置を弾き飛ばす。
爆弾魔「なっ......」
利「確保っ!」
机を飛び越えた国木田は爆弾魔に上段蹴りを放つ。
ガシャンッとすごい音がした。
太「一丁あがり〜」
利「いやぁ、大事にならなくて良かったー」
そう云うと太宰と利光は植木の影から姿を現した。
敦「(はあ、良かった......)」
そう思っていたのもつかの間、敦は後ろにいる何者かに押され前に倒れた。
敦が倒れるとピッという電子音が聞こえた。
慌てて敦が手元を見る。
そこには国木田が弾き飛ばした爆弾の起爆装置があった。
敦「あ」
国・太・利「「「あ」」」
起爆までの残り時間が表示されていた。
『00:00:05』と。
敦「ああああああああッ!?
爆弾!爆弾!あと5秒!?」
敦は咄嗟に探偵社員のいる方へ振り向くが探偵社員達も突然のことで状況についていけていなかった。
敦「(爆発!?部屋がふ、吹き飛ぶっ!?
爆風を抑え......何か爆弾に被せないとっ!)」
太「なっ」
利「え、」
爆弾に覆い被さったのは敦だった。
その時爆弾に表示された数字は『00:00:02』だった。
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たりたり(プロフ) - 光華さん» ご指摘ありがとうございます。速攻訂正しますのでもうしばらくお待ちください。更新は、なるべく早めに出来るように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。 (2020年7月14日 21時) (レス) id: 00b9e7564a (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 後半の方が苗字変換されてませんよ?更新頑張って下さい (2020年7月14日 21時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たりたり | 作成日時:2020年5月31日 12時