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車内にて
久我「兄貴、俺はやはりあの子は組に入るべき人間じゃないと思います…」
一条「なんで?」
久我「彼女はどこからどう見ても、普通の女の子にしか見えないっすよ…。」
一条「まぁ、元は本人がなりたいって言い出した事だからな。拒否やら止めるやらはその家族、カシラや親分が決めることだ。俺達にその権限はねぇ」
久我「なりたいって…あの子、本人が言いだしたんですか?!てっきり血族だからかと…」
一条「意外だろ?俺も本人が言い出したとは思ってなかったんだが。なんでも源十郎さんの話じゃやるといったからには徹底的にやらせる…らしいぜ」
久我「話に聞く限りではありますけど、厳しそうな人ですね…」
一条「ああ、まぁA家の唯一の子供だからな。思うところがあるんだろ」
久我(子供の時になりたいって言った仕事に本当に就いている人や、大きくなってからも何も夢はブレてない人、なんて居ないだろうにな…)
そうして病院につくと、病室に入り初めて久我は初めて会う源十郎という人物の姿を見て驚いた。
というのも、かつて武闘派幹部として何年も組に後継しており、前線を退いた今でもより戦力になり得ると思わしき人物はその人の指導を受けさせている…と聞いていたが、そんな人物とは思えない程華奢な体格のご老人だったからだ。
源十郎「もう儂に指導はできんぞ…一条くん」
源十郎は久我を一目で見て京極組の若手と判断したのだろう、どこか悲しそうな表情で笑った。
一条「源十郎殿…、俺はきっと源十郎殿が復活してくださると信じてますよ」
久我「はじめまして、久我虎徹と申します…」
源十郎「ほう、いい面構えだ。気張れよ」
久我「ありがとうございます」
今日ここに来たのは一条の兄貴が世話になっているという源十郎さんに久我を紹介するためだという。
京極組を常に案じている源十郎の為になるなら優秀な人材は是非とも会わせたい、という一条の思いからだった。
そこで久我は、源十郎からぽつりぽつりと話された内容に極道になりたいと言い出した訳、そして源十郎もそれを良しとする事に納得することになる。
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ひなえ(プロフ) - 黄昏さん» 読んでいただき、ありがとうございます!亀更新ですがこれからもよろしくお願いします。 (2022年7月6日 14時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - 初めまして、「私、気が付いたら極道でした」を読ませて頂きました。とても、面白くて続編を楽しみにお待ちしております。 (2022年7月6日 3時) (レス) @page26 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
みたぞの(プロフ) - オリ/フラ立ってますよ!!続編作ってもフラグのチェックが入ってしまいます!!確認して外して下さいね!! (2022年6月29日 22時) (レス) id: 5dcad8042f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年6月29日 18時