※〜唇〜 小林夢 （Ｃ） ページ12
夜の空龍街、その日、定時を過ぎた頃、雛乃は事務所のデスクを掃除して、少しぼんやりしながら紙パックの豆乳にストローを差して飲んでいた。
その日は最後に事務所を閉めてから出てくるよう言われていたので、事務所には雛乃以外居らずいつもは騒がしいくらいの事務所は明かりがつきながらも静まり返っており、耳鳴りがするほど静かだった。
すると外から聞こえてくきた楽しそうな話し声がなんとなく気になり、少しだけ窓から顔を出す。
歩いていた一組のカップルはベタベタしながらゆっくり歩いており、思わず目がいってしまう
(住宅街とはいえ外なのに…よくですね…)
そんなことを思いながら、特に理由もなく、本当に何気なく見ていると、なんとカップルは外であるにも関わらず突然キスをしたのだ。
「！？」
思わず飲んでいた豆乳を吹き出しそうになる。
ドラマならばともかく、路上でキスをするなんて予想ができるわけがない。
(見てはいけないものを…)
見つかるわけもないのだが、雛乃は思わず隠れるように窓から顔を引っ込める。
何だか気まずい思いをしながらも、その現場を見て思い浮かべたのは恋人である小林の顔だった。
小林「直帰しまーす」
と言って帰って行った小林は、きっと今頃家でゲームでもしているのだろうと考え、口にこそ出さないが
(…交際ってこんなもん、なんでしょうか？世間の恋人は…まあ外では嫌ですが、キスしたりしてるのに…まぁ、渡世人が何を言うんだって言われたらそれまでですけど…)
カチコミ帰りの夜、突然小林と交際が決まり付き合い出して早３ヶ月…なのだが、まだキスもしていない。
付き合っている実感がわかない。
勿論、雛乃は小林が気分屋なのは重々承知している。
本当に愛されているのか知りたい。だからキスもされない事にモヤモヤしていた。
勿論そういう事をするのが全てでは無いのだろうが…
(本当に愛されているのか分からなくなります…付き合うっていうのは嘘だったのかとさえ…)
そんなことを考えていると、無意識にストローを噛んでいた。小林には交際前から「お前たまに餓鬼みたいだな」と言われていた事を思い出し
(ああ…またやってしまいました…)
と思って口を離すと
小林「ふーん雛乃もああいうの興味あんのか」
「っ！？」
聞き覚えのありすぎる声が耳元で聞こえて、吐く吐息が耳に掛かってこそばゆい。
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虹(プロフ) - 最高です！残りのリクエスト作品も楽しみに待ってます🎵 (2023年2月4日 17時) (
レス) id: 98cf45a8ee (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - わかりました！楽しみに待っています(`･ω･´)b (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
ひなえ(プロフ) - 里奈さん» リクエスト確立した順なので、里奈様が先ですが、その前の方が沢山いらっしゃるのでお時間掛かってしまいます…😣申し訳ないです (2023年2月1日 7時) (レス) id: a16a1e4961 (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - リクエスト順は悠様と私どちらが先になりますか？ (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
里奈 - 城ヶ崎と幹部全員の登場お願いします。 (2023年2月1日 7時) (レス) id: c710d5b64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなえ | 作成日時：2023年1月9日 3時
