ヒューマンバグ大学短編集４！ (ページ45)

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〜Sweets panic〜　羅威刃/ギャグ/？？オチページ45

「あ！秋元さーん」

屈曲な男たちや狂人が歩き回る羅威刃本部、そんな場所には実に不似合いな声が響く。

秋元「え…ぶはっ…！何その格好？」

「お化けです！」

そうニパッと楽しそうに笑うAの姿は、顔のあたりだけが出ており、上に顔のようなものが書かれている白い布をスッポリ被り、ジャック・オー・ランタンの小ぶりな籠を持っている。
中には少量ながら既にお菓子が入っているようだった。

「今日はハロウィンじゃないですか、だから仮想してお菓子を貰って回ってたんです。」

秋元「お菓子くれないと悪戯って…アウトロー相手に勇気ありすぎっしょ」
秋元(ふーん…他のやつにもその姿見せて回ってんだ…)

「というわけで秋元さん、Trick or Treat？」

秋元「えーお菓子かぁ…うーん…あ、これでいい？」

そう言って秋元は困り顔でポケットを漁ると、キシリトールガムを１つ手渡した。

「わぁ、ありがとうございます」

秋元「他には誰のところ行ってきたの？」

「あと設楽さんと、間宮さん、神原さん、高城さんのところには行ってきました。」

秋元「えー…高城さんより俺後回し？何気に高城さんより俺とのほうがよく話してる気がすんのになぁ。」

「あ、会った順番ってだけですよ！間宮さんは棒キャンディーをくれて、神原さんと設楽さんはハロウィン仕様のかわいいクッキー。高城さんは「何がいいから分からねえから好きなの選べ」って一緒に出掛けてくれました！」

楽しそうに話すAに秋元はほんの少しの苛立ちを覚える。
怒り、という感情は滅多に起こることのない秋元がAから他の男の名前が出るたびにふつふつと怒りが湧き上がる。

秋元(え、でもこんなんマジでダサいやつじゃん)

「秋元さん？」

ぼんやりとしていると不思議そうにAが秋元の顔を覗き込んでいた。

秋元「Aちゃん、これから買いに行こうか」

「？」

秋元「お菓子」

「え？今貰いましたよ？？」

秋元「そんなの聞いちゃったら俺だけガムってダサいじゃん。しかもキシリトール」

「爽やかで良いじゃないですか」

秋元「…そういうことじゃないんだよなぁ」

何やかんやと話しながら二人は近くのデパ地下に行くと、ハロウィン仕様になったチョコレートを購入して事務所へと帰ると何やら箱を手に持った東雲と鉢合わせした。

東雲「秋元…お前、Aを迂闊に事務所から連れ出すなとあれほど…」