ヒューマンバグ大学短編集４！ (ページ19)

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〜初恋の人〜　小湊夢　（暇人Ｎさん　様リク）ページ19

小湊side

ねえママ、これはなんていう気持ちなのかなあ？
僕を馬鹿に嘲笑った奴等をやっつけた時とは違う、高揚感のようで、どこか痛い…変な感覚なんだ。

「だっ…大丈夫ですか…！？」

青髪の男が僕をいじめてきたんだ。その後、血塗れの僕に話しかけてきたのは２０歳くらいの小娘だった。最初はこいつも僕を馬鹿にしてるんだと思って、やっつけようと思った。

…だけど出来なかった。だって、そいつの目はあまりにも優しい目をしてたから。

――――――――

「…これで、大丈夫そう…ですかね。」

そう言って通りすがりの小娘が僕を手当てしたんだ。
黒くて綺麗な長い髪、健康そうながらも細くて白い身体、その子はどこからどう見ても一般人。僕は思わず疑問をぶつけた。

小湊「ねえ君、刀持ってる人間見て何で逃げないの？怖くないの？」

「そりゃ、怖いですけど…でも…こんな怪我をしてる人を放っておくなんて出来ないですよ…！」

手当てをしてきたその両手は、いつもなら両手があることがズルいと思うんだけど、何故だかそうは思わなかった。
まあこの子はこの腕があるから、僕の手当が出来るわけだし。

小湊「ふうん…君さ、名前は？」

「え？AAです」

小湊「Aちゃんね。僕は小湊圭一。ねえ君今後さ…僕の遊び相手になってよ。」

この言葉にその子はすっごい不思議そうに首を傾げてたんだ。それで少し間を開けてから

「遊び相手…って、お友達ってことですか？大歓迎ですよ！」

その言葉を聞いて言葉を聞いて以降、僕はその子の家にちょくちょく顔を出すようになった。彼女は近くの学生寮に住む大学生らしい。

大学は奨学金を借りてるらしくて、返済や生活に充てる為に賢明にコンビニでアルバイトしてるんだって。

彼女の家で一緒に食事したりもしたんだ。ママ以外の人と楽しく食事を摂ったのも初めてだったなあ。

そんなある日、事件が起こった。それは城ヶ崎の車に乗せられて、立ち寄った先のコンビニでの出来事だった

小湊(あ…)

そこにはカウンターの中でせかせかと動き回るAの姿があったんだ。
そう言えば学校のない日はコンビニでアルバイトしてるって言ってたっけなあ。へえ、ここだったんだねえ。
頑張ってるなあと思ってチラチラ見てたら城ヶ崎にバレちゃった。