飴村乱数 / 僕だけを見て ページ46
「ふふっ、幻太郎さんって面白いですね」
「そういって頂けるとは光栄ですよ」
乱数くんの事務所に遊びに来たのだけれど、お仕事中だったようで。
応接室で、同じく乱数君を訪ねてきた幻太郎さんと話をして暇を潰す。
「ところで、Aさんは乱数の細君で?」
「へ……!?ち、違いますよ!?あ、いや、違う訳じゃないかもですが、か、彼女なだけで……」
突然発せられた言葉を身振り手振りを付けながら、慌てて否定する。
いや、否定しきれてないかも…。
くすくすと、楽しそうに笑い「嘘ですよ」なんて言う幻太郎さんに頬を膨らませる。
未だに熱い顔を手で扇いでいると、扉が開く音がして、乱数君が入ってくる。
「とりあえず一段落ついたよ〜……って、なんでA、顔赤くなってるの?」
笑顔で入ってきたと思えば、私の赤い顔を見るなり、表情が曇る乱数君。
「へっ、あ、いやこれは…」
「小生が、彼女の顔が赤くなるようなことを言ったんですよ?とても可愛いらしかったです」
「げ、幻太郎さん!?」
にこにこと笑いながらいつの間にか部屋の外に出て、
扉から顔を出す彼をキッと睨めば、頬を両手で包まれて乱数君の方を向かされる。
「ねぇ、どういうことか説明してよ」
何時もより低い声で言う乱数君の瞳には、怒りのような色が滲んでいる。
「ち、ちがくて、そのっ、げ、幻太郎さんがっ…んんっ、ッふ」
弁解しようと幻太郎さんの名前を出せば、いきなり唇を塞がれる。
無理矢理割り込まれる熱い舌に肩を揺らせば、荒々しく口内を乱される。
「んっ、んんっ、ふっ」
「チュッ……っはぁ、なんで、幻太郎を名前で呼ぶの、なんで、なんでだよつ……ッ」
唇を離したかと思うと、グッと私の肩を強く掴んで額を擦り付けてくる。
「ら、乱数君………違うんだよ、あのね…?」
そっと彼の背中に手を回して、ゆっくり話せば、ぐりぐりと押し付けられていた額の動きが止まり、パッと顔が上がる。
「ほん……とに…?」
「本当、わ、私は、乱数君一途、だし…重いかもしれないけど…って乱数君…?」
顔を更に赤くさせながらそう語れば、掴んでいた肩をそのまま後ろへ押し、私を押し倒す乱数君。
「そっか……ごめんね、勘違いしてたみたい!だから、お詫びに僕からの愛を名一杯あげるね?」
そう言う乱数君の目は、何時もの可愛い乱数君ではなく、狼な乱数君だった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーナンバー
8
今日のラッキーカラー!
入間銃兎「俺の色に染まりたい?まだだな、まだ、早い」
405人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おやたぬき(プロフ) - Nanaさん» 嬉しいお言葉有り難うございます!プロポーズする独歩君ですね!!了解しました!!!少しお待ちください!!!!リクエスト有り難う御座います!!!!! (2018年8月29日 18時) (レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
Nana - どれも素敵なお話でした!良ければプロポーズする独歩くんのお話 よみたいです!!! (2018年8月29日 17時) (レス) id: 47b6b0fdaf (このIDを非表示/違反報告)
おやたぬき(プロフ) - 公序良俗さん» 了解しました!!暫しお待ち下さい!リクエスト、有難う御座いました! (2018年8月28日 19時) (レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
公序良俗 - すいません。リクエストで寂雷さんが嫉妬するお話お願い出来ますか? (2018年8月28日 16時) (レス) id: 75b87ef95f (このIDを非表示/違反報告)
たぬきのこ(プロフ) - 朧流水斬さん» ひぇ!!そんな嬉しいお言葉貰ってはにやけが止まりません((独歩くんのヤンデレですね…!少し御待ち下さい!!有難う御座います!!! (2018年8月25日 11時) (レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おやたぬき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時:2018年8月17日 10時