【短編集】君へ。【ヒプマイ】

夢野幻太郎 / 酔いました。 ページ16

『どうやら、酔ってしまったらしいのですが』

「は……？」

始まりは、先日仕事が一段落したらしい夢野先生からかかってきたその電話。

___

夢野先生から電話がかかってくるなんて、こんな嬉しいことはない…！と、年甲斐もなくはしゃいでいた私を一度埋めてしまいたい。

夢野先生の家のｲﾝﾀｰﾎﾝを押すと、ｶﾞﾁｬﾘと扉が開いて、中からほんのり顔の赤い夢野先生が出てくる。

「今晩和、夢野先生」

そう言うと、

「ん〜、今晩和…どうぞ？」

そう言って中に上がらせてくれる先生。

「うわぁ……」

珍しく、散らかった部屋の机の上には、お酒と飲みかけのｺｯﾌﾟ。机の近くに座り、片付ける。

「え〜と？何れぐらい飲んだんd…わぁｯ！？」

何れぐらい飲んだのかを聞こうと、後から部屋に戻ってきた夢野先生に、後ろから抱き着かれる。

「んんん！？せ、先生っ！？」

「ふふ、Aさんは良い匂いがしますね」

私の言葉には聞く耳も持たず、首元に顔を埋める。

「ちょ、ゆ、夢野先生…」

擽ったくて少し身を捩れば、強く抱き締められるから、恥ずかしくてしょうがない。

「小生に、抱き締められるのは、嫌ですか？」

なんて、悲しそうな声で囁かれるから、拒否が出来ない。

「ふふ、それで良いんですよ」

満足気に笑う夢野先生。

私は良くないぞ…。

抱き締められた状態のまま、何分…いや、何時間経っただろう。

「夢野先生……？」

私がそう声をかけても反応がない。

その代わりに、規則正しい寝息が聞こえてくるから、

「寝ちゃったか…」

なんて呟く。

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ラッキーナンバー

8

今日のラッキーカラー！

入間銃兎「俺の色に染まりたい？まだだな、まだ、早い」

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