【短編集】君へ。【ヒプマイ】

・・ ページ15

「悪かったよ」

そう呟いて私の頭を雑に、でも優しく撫でる兄。

「まさか、出ていくほど怒るとは思わなかったからよ…悪ぃ」

気持ち悪っ、なんて思うぐらい素直な兄に瞬きを何度か繰り返す。

「わ、たしも…怒りすぎた…よ。ごめん、なさい……」

そう謝れば、「おう」と返ってくる言葉。

「んじゃ、帰るか」

「うん」

立ち上がった兄に続いて私も立つ。

少し前を歩く兄を気付かれないように見ていれば、急に立ち止まって振り向くから慌てて目を逸らす。

「ん」

そう言って右手を出してくる。

「え？」

「え？じゃねぇよ。ほら手ぇ出せ」

言われるがまま手を出せば兄の大きな手が私の手を包む。

「に、兄ちゃん！？」

少し恥ずかしくて解こうとすると、力が入る。

「…良いだろ、別に」

そう呟いた兄を見上げれば、ほんのり赤く染まった耳。

柄じゃないことをしているから、照れているんだろう。

白い肌に赤い色は、良く映える。

嬉しくて、私もぎゅっと手を握り返せば、「なんだよ」なんて嬉しそうに笑う。

喧嘩の後ぐらいにしか見れない兄のこういう姿を見ると、

「(たまには喧嘩しても良いかも…？)」

なんて思うんだ。




__後日談__

「で？結局何で喧嘩したんです？」

Aが居ないときにたまたま来た銃兎が、あの日の喧嘩の内容を聞いてくる。

「あ？あぁ、俺が彼奴のとって置いてた菓子を食っちまったんだよ」

そう言えば、一瞬間抜けな面をして、大きく溜め息を吐いて一言。

「くだらなｯ……」

煩ｪ。



___

ねこ様！如何でしたでしょうか？

彼女とではなく、妹との喧嘩になってしまいましたが……。

もし、「彼女がいい」と仰るのであれば、頑張って書きますので！！

そして、喧嘩の内容が王道(??)過ぎましたね、すみません( _´. .`)_

リクエスト、有難う御座いました！！


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6000hit、お気に入り、有難う御座います！これからも、頑張らせて頂きますね！！
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夢野幻太郎 / 酔いました。→←碧棺左馬刻 / 嫌よ嫌よも好きのうち…？

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーナンバー

8

今日のラッキーカラー！

入間銃兎「俺の色に染まりたい？まだだな、まだ、早い」

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