碧棺左馬刻 / 嫌よ嫌よも好きのうち…？ ページ14
ねこ様有り難う御座います！
妹設定です((
____
「ｯ……もう兄ちゃんなんて知らんっ！！！」
ﾊﾞﾀﾝｯ
大きな音を立てて閉まる事務所の扉。
下唇を噛んで、敷地内を走り抜ける。
すれ違う人にぶつかる度繰り返す「すみません」の言葉も、ずっと口から漏れ出している。
かなり離れただろうか。鼻を擽る潮の匂いに速度を緩める。
目の前に広がるﾖｺﾊﾏの海に、忘れられていたかのように流れる涙。
「うｯ、ひｯく……兄ちゃんの、ばかぁ…」
その場に踞り、涙を拭う。
「どうしました？」
上から降ってきた言葉にはっとして見上げると、一寸面倒臭そうな表情をした銃兎さん。
「兄ちゃんと、喧嘩…した」
だんだん顔を伏せながら言葉を紡げば、大きな溜め息と、着信音。
『ぁ？んだよ、銃兎』
電話越しに聞こえてきた兄の声に肩を震わせる。怒っている声だ。
「いえね、貴方の妹さんを保護したので引き取ってもらいたいんですが…」
「は、ちょ！？」
突然そう告げる銃兎さんをキッと睨めば、愉快そうに唇が弧を描く。
「えぇ…ではお待ちしていますよ」
そう言って通話を切る銃兎さん。
「喧嘩したって言ったじゃないですか、酷い」
頬を膨らませてそう言えば、
「えぇ、言いましたね。ですが、会いたくない等一言も言ってませんでしたしねぇ？」
そう言って笑う彼に何を言っても聞いてもらえないだろうと、諦めて溜め息を吐けば。
「おや、来たようですよ…？」
そう声を出す銃兎さん。
「はやっ…」
止まった黒塗りの車から出てきた兄の姿を見て、思わず出た声。
銃兎さんと何かを少し話し、チラリと此方を見る。
銃兎さんに何か噛み付きながらも、歩いてくる兄を見て、体が強ばる。
私の前にしゃがみ込み、顔を覗かれる。目を少しだけ逸らせば、頬を掴まれて、正面を向かされる。
「ｯ…怒れば良いじゃん、殴れば良いじゃん」
そう睨みながら言えば、徐々に上がる手。
殴られるかなぁ、なんて呑気に考えていれば、頭に置かれた重みと温もりで違うと分かる。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーナンバー
8
今日のラッキーカラー！
入間銃兎「俺の色に染まりたい？まだだな、まだ、早い」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おやたぬき(プロフ) - Nanaさん» 嬉しいお言葉有り難うございます！プロポーズする独歩君ですね！！了解しました！！！少しお待ちください！！！！リクエスト有り難う御座います！！！！！ (2018年8月29日 18時) (
レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
Nana - どれも素敵なお話でした！良ければプロポーズする独歩くんのお話 よみたいです！！！ (2018年8月29日 17時) (レス) id: 47b6b0fdaf (このIDを非表示/違反報告)
おやたぬき(プロフ) - 公序良俗さん» 了解しました！！暫しお待ち下さい！リクエスト、有難う御座いました！ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
公序良俗 - すいません。リクエストで寂雷さんが嫉妬するお話お願い出来ますか？ (2018年8月28日 16時) (レス) id: 75b87ef95f (このIDを非表示/違反報告)
たぬきのこ(プロフ) - 朧流水斬さん» ひぇ！！そんな嬉しいお言葉貰ってはにやけが止まりません((独歩くんのﾔﾝﾃﾞﾚですね…！少し御待ち下さい！！有難う御座います！！！ (2018年8月25日 11時) (レス) id: 2cb3b2c501 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おやたぬき | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/
作成日時：2018年8月17日 10時
