【短編集】君へ。【ヒプマイ】

毒島メイソン理鶯 / 会えなくても ページ11

「遊びに来ましたよっ」

そう声をかけて左馬刻さんの事務所を訪ねる。

「餓鬼が遊びに来るようなとこじゃねぇぞ」

なんて左馬刻さんには鼻で笑われるけど、私の目当ては違う。

「今日和、理鶯さん」

「嗚呼、今日和」

微笑みながら挨拶をすれば、優しい笑みを浮かべながら、挨拶を返してくれる理鶯さん。

うぅ、格好いい…。

「はぁ、全く…貴女の様な女性が一人で此処に来るようなことは、本来有り得ないんですからね？」

特別なのを分かって下さい、なんて入間さんに溜め息を吐かれる。

べーだ！なんて舌を出そうものなら、しょっぴかれるだろう…()

分かってる。

だから、こうして、ﾒﾝﾊﾞｰが集まる、ﾃﾞｨﾋﾞｼﾞｮﾝﾊﾞﾄﾙの前後に入間さんや、左馬刻さんに教えてもらって、過ごすのだ。

行こうと思えば行けるけど、仕事の関係上、なかなか休みが取れないから、会いに行くことも中々出来ない。

「…左馬刻」

「…嗚呼」

入間さんは、考える為に固まっていた私を察して左馬刻さんに声をかけた。

「んじゃ、ちょっくら外行ってから、留守は頼んだぞ」

そう言って彼等は出て行ってしまった。

二人残された私たちの間に、妙な沈黙が流れたと思うと、ぐっと腕を優しく引かれて、理鶯さんに倒れ込む。

「え、えと…理鶯さん…？」

戸惑いの声を出せば、私を膝の上に乗せ、背中に腕を回し見つめてくる。

恥ずかしくて視線を動かすと、

「小官を見てほしい」

なんて言われる。こんな恥ずかしいこと、良くさらっと言えるなぁ…あ、目の色綺麗…

なんて考えながら、理鶯さんを見つめていると、

「中々会えないが…寂しくはないか？」

なんて突然聞いてくる。

「少しは寂しいですけど…理鶯さんに会えるって思うだけで寂しくなくなりますよ」

そう言って笑うと、ふわりと笑う理鶯さん。

「小官は、貴女が小官を想ってくれていると思うだけでも、寂しくはない」

なんて。

また、そういうこと言う。

恥ずかしくて、はにかんだ様に笑えば、こつんと額を合わせる。

「ずっと、理鶯さんだけだから…」

「小官も、ずっと貴女だけだ」

互いにそう言い合って、どちらからともなく顔を近付けた。

有栖川帝統 / お金じゃなくて→←伊弉冉一二三 / 好きだから

• 金　運: ★☆☆☆☆
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ラッキーナンバー

8

今日のラッキーカラー！

入間銃兎「俺の色に染まりたい？まだだな、まだ、早い」

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