【短編集】君へ。【ヒプマイ】

山田一郎 / 有り難う ページ1

「おい、A」

「ん〜？」

「邪魔だ、退け」

「え〜？本読んでるから、やだぁ」

彼氏さんである、一郎の家のｿﾌｧを独り占めしながら、

来る途中に見つけて買ってきた、一郎の好きなﾗﾉﾍﾞの最新刊をちら見していると、

一郎がﾘﾓｺﾝ片手にやってくる。

一郎に渡してやろうと思ってたのに。

ｱﾆﾒ観んのかよ…。

「座ってても待てるだろ？ほら、そっち寄れ」

ｼｯｼｯ、なんて手で私を退かそうとする。犬じゃないぞ？

「っつ〜か、用がないなら帰れよな？」

「ほぉう？そう言うこといっちゃうんだ〜？」

いいよいいよ、帰りますよ〜だ。

不機嫌になった私は、頬を膨らませて起き上がり、玄関へ行こうとする。

「は？ちょ、おい、何処行くんだよ」

私の突然の行動に吃驚したのか、腕を掴む、一郎。

「一郎が帰れって言ったんでしょ〜？帰るの、離してよ〜。
折角、ﾗﾉﾍﾞ最新刊、貸してあげようとしたのにさ〜」

そう呟くと、私の肩を掴んで一郎の方を向かされる。

「わっ、な、何っ！？」

いきなり近くなった距離に顔が熱くなるのが分かる。

「マジか、それ…俺の為に？」

「ぇ、あ…う、うん…」

更に顔を近付けられて、心臓が止まりそう()

私の返事を聞くと、嬉しそうに頬を綻ばせ、私を強く抱き締める。

「わ、わっ、」

「ありがとなっ、A！」

…こんなに喜ぶとは……。

「い、いや、だって…何時も、私ばっか欲しいものとか貰ってるし…」

そう告げると、一郎は不思議そうな顔をする。







「ん？好きだからに決まってんだろ、お前の嬉しそうな顔がな」



___

ひぃ …… 一郎、難しいっ！！

い、如何でしたでしょうか … ？

何か、可笑しな点が御座いましたら、言ってください ！！

碧棺左馬刻 / 優しみに溢れる→

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーナンバー

8

今日のラッキーカラー！

入間銃兎「俺の色に染まりたい？まだだな、まだ、早い」

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