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-過去-
それからもずっとジョングクはホリデイコーヒーに通った。
私が休みの日も来ているようだ。
私がいなくてもちゃんと飲み物を頼んで、長居はせずにテイクアウトしていくらしい。
「すごいじゃんA！あんな王子様に好かれちゃって！」
店長ソクジンさんのセンスがいいのだろうか。
私とジョングクの関係を変に嫉妬する女はいなかった。
私がいつも貧乏で幸薄そうにしているから、もしかしたら同情していたのかもしれないけれど。
彼はいつも私の仕事が終わるまで待っていてくれた。
そして家まで送ってくれる。
たまに夕食も一緒に済ませた。
「お金ないから…」
と言ったら「じゃあ安いところは？」なんて言って、オススメの激安屋台を教えてくれた。
最初は彼が奢ろうとしたが、私が頑なに割り勘がいいと主張するとちゃんとその日から割り勘になった。
とても優しい人だった。
そして面白い話をたくさんしてくれた。
私をたくさん笑わせてくれた。
ソウルに来て良かった。
でも彼の唐突な求婚で、ハッとさせられるのだ。
「ねえ、Aヌナ。俺との結婚考えてくれた？」
と定期的に聞いて来た。
その度に私は彼を疑った。
だっておかしいじゃない。
なんで私なの？
別に可愛くもないし。
どこにでもいるような女だ。
だから結婚の話を出されると、私は一気に現実に引き戻される。
きっと私が「はい」と言ったら「そんなわけねーだろブス」とか言うんだろうな。
きっと彼は暇で、私を落とすゲームをしているんだ。
いつしかそう思うようになった。
自分に自信がないから。
ジョングクを信じることができない。
____
私はその日早番で開店の仕度をしていた。
店の玄関の花に水をあげていると、オフィスカジュアルな服装の綺麗なお姉さんが私の目の前に立った。
「あの、すみません。開店は7時からになるんです」
「Aって女いる？」
「あ、私です」
「は？」
突然女は綺麗な顔を歪ませた。
特に真っ赤な唇が気持ち悪いくらい歪んだ。
「なにか？」
私はおそるおそる聞いてみた。
次の瞬間、私は押し倒された。
両肩を押されたのだ。
そんなこと予期していなかった私は簡単に尻餅をついた。
制服のスカートからパンツが見えたらしい。
「あはは、ださっ！！ガキ臭いパンツが丸見えよ」
私は驚きすぎて何も言えなかった。
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う - 最高すぎる！ (2021年8月27日 0時) (
レス) id: e80e14e0ea (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 名作すぎます (2020年1月23日 3時) (レス) id: b6570be25e (このIDを非表示/違反報告)
ぺう(プロフ) - とても良かったです。 (2019年2月4日 12時) (レス) id: 8883837a46 (このIDを非表示/違反報告)
cooky - とても、感動する作品でした！！！最後、ハッピーエンドになってよかったです。けれからも、がんばってください♪ (2019年1月16日 1時) (レス) id: 13ad5ea90e (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - めっちゃ好きで、もう何回も読んでます (2018年10月24日 21時) (レス) id: f12f5d2dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2018年8月31日 12時
