検索窓
今日:4 hit、昨日:37 hit、合計:568,928 hit

-47 ページ47

.


ジョングクが起きて来たのは昼過ぎだった。


私はユンギ先生と、先生が作ってくれた即席ラーメンを食べた。

匂いにつられて起きたのかもしれない。



「ヒョン、居たんだ」

「いや、居たんだじゃないだろ。会っただろ。薬飲ませておまえに寝ろって言っただろ」


「おまえよりやばそうだな」とユンギ先生は私に耳打ちした。

たしかに今助けるべきはジョングクかもしれない。



「グガ、おまえがそんなんじゃ、またAが目覚めた時どうすんだよ」

「その時はちゃんとやる」

「ったく」


ジョングクはユンギ先生の食べかけのラーメンを我が物ヅラで食べ始めた。

先生はあまり気にして居ないようだ。



「で、どうする。いつやる」

「今すぐ」

「ま、まってください…」


まだ記憶を失いたくなかった。

なんとか引き伸ばしたい。

というか回避したい。


「せっかくだから、1日くらい、待ってくれない?」

「…」

「どうするんだよグガ」

「私、あの、まだ心の準備ができてないし…」


ジョングクはしばらく無言でラーメンを食べ続けた。

ユンギ先生と私は彼の言葉をじっと待つ。

すごく長い時間に感じられた。



「わかった。1日だけ、伸ばす」

「ありがとうグク!」


久しぶりに心から笑った。

彼は少しだけ、ちゃんと微笑んだ。

お互いに数日ぶりの本当の笑顔だった。


「俺は邪魔か?どうしたらいい?」

ユンギ先生ははあ、とため息をつく。

でも怒ってはいないようだ。


「ヒョンは、まあ、近くぶらぶらしてたらいいんじゃないです?」

「この近くに何があるんだよ」

「うーん、色々」

「わかったよ。検索して目的地決めるまではここにいさせろ」


なんて優しいんだろうか。

ユンギ先生がスマホでぽちぽちと検索している時にハッとした。


ジミン。

彼にカトクを返していない。

きっと心配しているだろう。


今なら大丈夫だろうか…

「最後に、友達にカトクを返していい?」

「変なこと言ったらまた別の国に引っ越すからね」

「分かった」


ジョングクは渋々、ベッド脇の引き出しから私のスマホを出してくれる。

久しぶりに見た。


思った通り、たくさん通知が来ている。

もちろんミナとジミンだ。


ミナからは〈ジミンから連絡きたよ、どうしたの?〉と来ていた。

ジミンからは50件くらい来ている。


ジョングクの視線はユンギ先生のスマホだ。

さっと内容を確認した。


.

-48→←-46



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (330 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1146人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。