-18 ページ18
.
前回とは違い、今日はとてもいい天気だった。
ジョングクは今日、いつもより忙しいようで私が昼から出かけると言っても前より心配しなかった。
パソコンに顔を向けたままだったが、
「気をつけてね」と言っていたから多分後から騒ぎ出すこともないだろう。
私は待ち合わせ時間の5分前に到着した。
ジミンはピッタリ待ち合わせ時間に現れた。
「ごめんA待ってた?」
「ううん!少しだけ先に来た」
「じゃあ行こっか」
2人で目的地まで歩く。
今まで通ったことのない道だ。
もし万が一、ジョングクがベランダに出たとしても反対方向だから見えない。
「そうだ、Aのこと、勝手に少し調べちゃったんだ。気になって」
「えっ、全然いいよ?むしろありがとう」
案の定、ジミンは私のことを調べていたらしい。
何が聞けるんだろう。
怖いような、ワクワクするような。
「俺はAの言ってた△△高校とは離れた高校だったんだけどさ、高3の時に赴任して来た先生が△△高校から来た人だったんだよ」
「ふぅん」
つまり、その先生は私が高1高2の時に同じ高校にいたということになる訳だ。
「その先生と俺仲良くてさ、未だにカトクしてんだ。んでAのこと聞いてみたんだよ」
「…そしたら?」
「オ Aって名前の女の子はいなかったって」
「……」
私よりも不安そうな顔をするジミン。
なんだか申し訳ない。
でも、私はこうなる気がしていた。
「小学生の頃の同級生にも何人かに声かけて聞いてみたんだ」
「やっぱり、みんな私のことなんて知らなかった?」
「…うん」
じゃあきっと、中学校もジョングクに教えてもらったのは真実ではないんだろうな…。
でもなぜ。
本当はジョングクは私の生い立ちをあまり知らないのかもしれない。
でも夫婦だから、変に怪しまれないように知ったかぶりしたのかもしれない。
「なんか、ごめんな」
「ううん。私もね、色々引っかかることがたまにあるの。釜山の方言なんてなに一つ知らないし」
「そうか、Aは標準語だな。訛りもない」
「うん。でも私の主治医の先生が大邱の出身で、たまに方言が出ちゃってるんだけど、
その方言がよく理解できるの、私」
そう、ユンギ先生がたまにポロっと口にする大邱の方言。
それが私には変にしっくりくる。
しかも意味がちゃんと分かる。
前から気になっていたことの一つだ。
.
1146人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時