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なんだかドキドキした。
ジミンとの出会いで、何かが変わる気がした。
「旧姓はなんなの?」
「オ Aだよ」
「うーーん、、」
心当たりがないらしい。
「中学と高校は?」
「〇〇中学と、確か△△高校」
「ふぅーん」
ジミンは必死に記憶を思い出そうとしている。
「中学と高校は俺と違うや。でも、小学校なんてそんなクラスたくさんあったわけじゃないし、俺顔広い方だったから…」
ほぼみんなのこと把握してるんだけど…
と、ジミンが困ったように笑った。
「本当に〇〇小学校なの?」
「え、うん…たぶん」
ズキっ、
まただ。
頭が痛い。
どんどん胸のあたりがモヤモヤしてきた。
押し寄せる不安に目眩がした。
しばらくは他愛もない話をして、2時間後に2人でカフェを出た。
外は雨が止んでいたが、遠くで雷が鳴っている。
「早く帰ったほうがいいね。A1人で大丈夫?」
「うん。ほら、あそこに見えるマンションだから」
「わ!お金持ちなんだ!」
「そんなにお金持ちってわけじゃないけど…旦那さんのおかげだね」
「今度その人にも会わせてよ!じゃあ、またね」
カフェの前で別れ、私はジミンと反対方向へ歩き出した。
家に着くとジョングクがリビングにいた。
「A!おかえり!」
「ただいま。仕事は?」
「ちょっと休憩中」
「ほんと?」
「うん、ほんと」
ふにゃ、と笑って彼は私に抱き着いた。
「どうだった?カフェ」
「うん、よかったよ」
相手が男ということもあって、あえてジミンの話はしなかった。
きっと心配する。
もしかしたら嫉妬して、これから先一生ジミンに会えないかもしれない。
カトクを交換はしなかった。
もしジョングクに見られた時が大変だからだ。
だから毎週水曜日はあそこで会おう、ということになっている。
もしかしたら私の過去が分かるかもしれない。
私は本当は〇〇小学校ではないのかも。
彼が勘違いしてるのだろうか。
「ねえ、グク。私って釜山の〇〇小学校だっけ?」
「……そうだよ?なんで?どうかした?思い出したの?」
「ううん。今読んでる小説の舞台が釜山で、主人公が小学生の男の子なんだ」
「へえー。そうなんだ」
「〇〇小学校…私思い出せないな」
「……小学生時代のAも、よく近くの図書館に入り浸って読書してたって言ってたよ。もちろんAが俺に教えてくれた話だけど」
いつも通りの笑顔で彼は私に微笑んだ。
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ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時