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ジミンは驚いた顔をして私をまじまじと見る。
「へえー!同い年なの?年下かと思った」
「よく言われる、幼い顔してるかな私」
「うん!」
なかなか親しみやすい人だ。
同い年ともあってとても安心した。
たしかに日本にいるせいで、韓国人と話す機会がない。
ユンギ先生かジョングクだ。
そのこともあってとてもウキウキした。
「Aはなんで韓国にいるの?」
「んー、療養中ってところかな」
「どこか悪いの?」
「ちょっとね。生活する分には全然平気なんだけどね」
「そうなんだ、一人暮らし?」
「ううん。夫がいるの」
「ええっ!?」
ジミンはここが静かなカフェということを忘れて大きな声で驚いた。
そうだよね、この歳で結婚してるのは珍しくはないけれど、驚きはするよね。
「旦那さんは日本人?」
「違うよ。韓国人」
「じゃあ一緒にこっちに越してきたんだ」
「そうなの。仕事は家でできるから」
「ふーん、そうなんだ」
じゅるる、と下品な音を出してジミンはコーヒーをすすった。
「あなたはなぜ日本にいるの?」
「俺は留学。すぐ近くの大学に通ってる」
「へえ!留学!すごい!」
「Aはどこかの大学行かなかったの?」
一瞬びくりとした。
前にジョングクに聞いた時、なんて言っていたかな。
「そう、そうなの。行ってない。すぐに日本へ来ちゃったから」
「あー、そっか」
「うん、専業主婦だし」
「出身はどこ?」
「釜山の〇〇市ってところだよ」
これも以前、ジョングクから教えてもらった。
彼も私もそこ出身で、出会いもそこだと言う。
「え、俺もなんだけど。どこの小学校?」
「〇〇小学校」
ジミンは大きく目を見開いた。
「ほんと?!俺も!え、あれ?!同い年だし、じゃあ同じ学年ってことだよね!?」
「え、あ、そうか…そうだよね…」
「Aか…覚えてない。何組だった?」
それを聞かれると困る。
そこまで詳しくジョングクから教えられてない。
クラスなんてどうでもいいし、私も聞かなかった。
目の前にいるジミンは悪い人でもなさそうだし…。
「実は私、記憶がないの」
「えっ、記憶喪失ってやつ?」
「そう、日本に来る前の記憶がなくて…だからクラスまでは分からないな」
「じゃあ小学校は、旦那さんから教えてもらったの?」
「うん、そう。前に気になって聞いたら教えてくれたの」
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ソラン(プロフ) - shinov347さん» コメントありがとうございます!そんなこと言って頂けるなんて、嬉しいです(^^)続編頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2018年8月30日 19時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
shinov347(プロフ) - この作品!!本当にびっくりするほど面白くて、興奮しっぱなしでした。。。作者様天才ですほんとに。続き心から楽しみに待っています。このストーリー思い付いた作者様本当に神ってます。ほんとに。 (2018年8月30日 18時) (レス) id: 7f3f1e52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ちむちむさん» ありがとうございます!ちょっと展開急ぎすぎた感ありますが、最後までぜひ読んでください〜! (2018年8月30日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 今見ました!凄い展開ですね!楽しみです!頑張ってください! (2018年8月29日 23時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - うゆ子さん» コメントありがとうございます!第1章、なんとか終わりそうです^ ^ぜひ最後まで見届けてください! (2018年8月29日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2018年8月21日 20時