89話 快斗side ページ32
《快斗side》
俺、どうしたんだろう。
なんだか手元の作業に集中できない。
神木という清掃員として潜伏し始めてこの方、掃除にもかなり慣れてきたはずだった。
掃除するふりをしながら、情報収集できるほどに。
宝石を盗み出すプランも、仕掛けも、まだ完成途中のまま頭の隅に転がっている。
どっちに考えが至っても、疑問しか浮かばない。
……俺が進んで、Aの復讐に乗り込んだのか？
……自分が怪盗としての犯罪に彼女を巻き込んじまったのか？
……そもそも、復讐なんて物騒な言葉、あいつには似合わない。
……それに、始めるとしても、なんで今なんだ？
でも何より……
_____あの時宝石を狙うと言ったあいつの目は真剣だった。
どれが嘘で、どれが本当か。
わかんねーし、相談しようもない。
でも確かなのは、
ただそこにいるだけで人が寄ってくる彼女と違い、俺が1人だってこと。
1人なんだ……。
だから。
そう、だからなんだよ。
��俺にはきっとお前しかいない��
・
・
廊下で歩いていると、Aの姿が見えた。
見ると、西岡の秘書と話している。
もちろん、グランド・メロディを盗み出す作戦を立ててから、あいつのことも少し調べた。
が……。
やっぱ、本気なのか。
どーせAは、ビックジュエルを盗むために情報収集とかしてるんだろ。
でも、2人が話しているのを見ているのはなんとなく嫌で、
嫉妬してる自分自身も嫌だ。
俺は少しずつ、Aに近づく。
やめよーぜ、って言っても聞かないか？
それに何よりも、俺はなんとなく避けられている。
……確かに、最後に見たAは、涙を目にたくさんためていた。
でも、俺だって話はある。
意を決して口を開きかけると、向こうが気づく気配がした。
それでもあいつは、見向きもしない。
……ガン無視。
すっと、思考がネガティブ回路に移行するのが、自分でもわかる。
そうか。
俺と離れた11年間は、そんなに容易いものじゃなかったんだな。
構わず西岡と話し続けるあいつ。
…楽しそうだけど、ほんとに演技か？
Aならできる。
でも、
やっぱり気にくわねぇ。
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ことこん(プロフ) - 清掃員=神木で、世にも奇妙な物語を思い出したのうちだけかな？w (2015年4月20日 22時) (
レス) id: 9b583ecf1b (このIDを非表示/違反報告)
髻 - まりぃさん» 気長に待ってます！推敲頑張ってください(・∀・*)ﾉｼ (2015年3月27日 23時) (レス) id: 9e293ea916 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - まりぃです。なんかオリキャラぶっこんだり、更新全然してなかったり、ごめんなさい…(＞人＜;) 今、クライマックスに向けてのラストスパートであらすじを練っている最中です。みなさんのコメントを励みに頑張りますので、お付き合い願います！！ (2015年3月25日 22時) (レス) id: dfef5f9acf (このIDを非表示/違反報告)
髻 - とっても面白いです…！！早く続きがみたいっす^^ (2015年3月25日 20時) (レス) id: 9e293ea916 (このIDを非表示/違反報告)
nerei - 最近キッドにハマり、二時間ほどで此処まで読みました!!続き楽しみにしています♪ (2015年3月15日 1時) (レス) id: 236bba5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりぃ | 作成日時：2014年9月9日 22時
