第2話 ページ4
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結局その日はそのまま朝を迎えた。
お陰で服はしわしわ、顔はぱさぱさ、髪はぼさぼさ、となんともまぁ荒れ放題だった。
昨日の夜は懐かしい夢を見た。
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警察学校とはなんて面倒な場所なのだろうと思っていた。いや、今でもたまに思う。
一々テストだのなんだのをやって、その成績を貼り出して、中学校かと言いたい。
そしてその時もまた同様に廊下に成績優秀者が貼り出されていた。
私はそれを一瞥するとまぁこんなもんかとさっさと去ろうとした。
のだが、それもある声に阻まれた。
「降谷が2位?」
「篠原Aって……誰だ?」
まるで1位はその"降谷"とやらに決まっている、とでも言いたげだった。
その言い方が癪に触ったのでその台詞を吐いた人に、ハッ、と鼻で笑い身を翻した。
感じが悪いのは承知済みだ。
まさか私がこの喧嘩を売ったことを後悔するなんて、この時は思っても見なかったけれども。
でも、今なら思う。どうせ失われてしまうならば、失う苦しみを味わうならば、最初から知り合わなければ良かったのにと。
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「はぁ……」
懐かしくも、今はもう思い出したくないような私たちの出会い。
……あの頃の私はきっとどうかしていたんだ。
その黒歴史を語り合う友はもういない。
暴露されないことを喜ぶべきなのか悲しむべきなのか。
……答えは一つに決まっている。
私の気持ちはは一晩経っても何も変わらず、仕事を休んだ。
暫くはこれでゆっくりできる。
とりあえず自分の今の状態をなんとかしなくてはと、シャワー室へ向かった。
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のん@天使から墮天使 - 涙ぐみました。泣いてないよ、ここ大事← メール開いたときとお墓の前での所で…。夢主ちゃん、これからも頑張って!諦めないでね!(何この文章←)この作品を作ってくれた作者様、ありがとう。 (2019年4月2日 23時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
のんふらい(プロフ) - 凛亜さん» そんな風に言って頂いてありがとうございます…!もともと思い付きで書いてしまった作品なので素直に嬉しいです。これからきっちり完結させるのでこれからもよろしくお願いします!(レス遅くてすみません…) (2018年11月11日 13時) (レス) id: c22e0167f3 (このIDを非表示/違反報告)
凛亜(プロフ) - 切ない…;; 松田さんの墓の前で夢主が想いをぶちまけるシーンで泣きました… これからも応援してます…! (2018年8月27日 14時) (携帯から) (レス) id: 5bf9e29951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんふらい | 作成日時:2018年8月16日 20時