【鬼滅の刃】新しい隣人は、私の推しでした。2

第58話 辛いなあ ページ17

ﾊﾟﾀﾝ




「ただいま。」





外では必死におさえつけている、辛い、苦しいの気持ちは、家に帰った瞬間たちまち我慢できずに溢れ出す





「…っ」




1人で枕に顔を押し付けて泣いた

なんで泣いているのか自分でもよく分からない
悲しい訳じゃない。寂しい訳でもない。




エゴサをしてしまったあの日。
自分の中に「苦しい」という感情があったのだと気づいたあの日。






俺は、自分でも分からずに、辛い感情を自分の中に閉じ込め続けてきていたことに気がついたんだ。







気づいた時にはもういっぱいいっぱいの状態で。
この感情をぶつける先がよく分からなかった
今まで誰かに縋ったことは無かったから。









ああ、辛いなあ。苦しいなあ。

胸が痛い。誰かに心臓を鷲掴みにされているみたいに痛い。






誰かに思い切り泣きつきたい。「大丈夫だよ」って抱き締めながら言ってもらいたい。

俺は、よく頑張ってる、って。何も聞かずに言ってもらいたい。









でも我慢するしかない






俺はまた、独りでこの感情を抱えていく。

ずっと我慢して食いしばった歯の間から、やがて嗚咽が漏れ出てきた







ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

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