短編集1 (ページ4)

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恋の矢印(夏目) ページ4

『夏目さま』

「なんだよA…その呼び方は」

『私……恋をしたの

してしまったの！！』

「へ、へぇ……」

全ての授業が終わり
帰ろうとするおれの学ランを思いっきり引っ張り息を荒くする
同級生、A。

『だから今日あなたの家に行ってもいい？』

「は？」

「ただいま…」

『お邪魔しますっ』

「あらあら！！まぁ！タカシ君の彼女さん？」

「『いえ違います！』」

「あら…そうなの……ゆっくりしていってね、後でお茶持って行くわ」

ニコニコした塔子さんにAが軽く挨拶をして部屋に行く

「ったく……すぐ帰れよ？そういうの嫌いだぞ」

『大丈夫！いきなり襲ったりしないから』

「………ニャンコ先生ー帰ったぞ」

『にゃー！！！///』
ｽﾞｻﾞｻﾞｯ

「Σっ何だこの小娘は！？ええい離せ！！」

「それいきなり襲ってるよ…A……」

それはもうナイススライディング。

『ニャンコ先生っていうの？何て偉そうな名前なのー可愛いい！！』

「偉そう、じゃなくて偉いんだ私は！」

『この耳がヤバいんだよね！ニャンコ先生結婚しよ！！』

「「Σんなっ！？」」

キラキラした目をしている彼女
なんと声をかけて良いかわからなかった。

「離せ馬鹿者！」

ゴンッ

「あ。」

『いたひ………』

「全く！
ん……でもそうか。おい夏目」

「？なんだ？」

「お前がその娘と結婚しろ」

『「Σええっ！？」』

「Aとやら。私は夏目を死ぬまで用心棒する役目がある。
つまり私といたいなら夏目と結婚をすれば良い！」

『な…………///』

開いた口がふさがらないとは
こういうことか。

「Aは先生に惚れてるんだぞ？」

「なに、そんなもん意識しとればすぐに互いに好きになるもんだ

じゃ飲みに行ってくる」

『ちょ…！』

「あ………」

残された部屋に二人きり

先生が変なこと言うから
急にAのこと……意識…

『ふ……』

「ふ？」

『ふつつかものですが！！///』

「Σえぇーっ！？///」

そっと襖の向こう

小さな声でおめでとうタカシ君と聞こえた

꙳★*ﾟ塔子さんまで！ちょっと待って！꙳★*ﾟ