【wrwrd】突然の思いつきによる初心者の短編集。 (ページ9)

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続き。ページ9

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「えっと…ごめん、なさい……？」

「……は、」

次に目を見開くのは、俺の方だった。
彼女に目線を移し、問いかける。

「……何で？
　何で断んの、お前。」

「何でって、そりゃあ、

　___正直、気味が悪いんですよ、貴方。」

「お医者さんでさえ見つけるのが難しい病気を見破ったり、」

「大きな努力もしてないのに、あっさり契約終わらせてたり、」

「会話を先導されていると感じることも多いです。」

「あと、今のお互い惚れてたみたいな言い方……気持ち悪いです。」

「“私は貴方を好いてもいないのに”」

「ぁ、……？」

「すみません、貴方とは仕事仲間で居させてください。

　__お願いします。」

ゆっくりと、(仲間)が頭を下げる。

今、何と言った？

ゆっくりと後退り、震える足で走って、俺はその場を後にした。

会社を飛び出し、とにかく1人になりたくて眼鏡が落ちて割れるのも気にせずとにかく遠くへ。

俺に対して、恋愛感情はおろか好感さえ持っていなかったのか。

…それもそうか。彼女が惚れた“勤勉で真面目な俺”はここには居ないのだ。

やり直したい、なんて願ったのが悪いのか。

それとも、やはり俺達が出会ったのが間違いだったのか。

何にせよ、もう遅いのは明らかだった。