き ページ2
たまたま目に入った数式。Aさんは考えているようだった。得意な分野だったから適当に考えてみた。
「√７。」
「え？」
あ、やべ、声に出てた。Aさんが黒縁メガネのレンズの奥から俺を見つめる。嫌だったかな、答え言われるの。すると彼女の口が開いた。
「数学、好きなの？」
彼女の口から文句よりも先に出た言葉。俺を見つめるその瞳は希望でいっぱいで、そんな彼女を見ていたら咄嗟に発していた。
「うん。」
自分でもバカみたいだ。この分野以外得意じゃないし、数学自体好きでもない。でも、彼女と喋れるなら、それなら。数学を好きになりたい。俺が頷くと彼女は嬉しそうに目を輝かせ、そっか、と言った。そして、とある数式をノートに書いて俺に見せる。
「これ、解いてみてよ。」
「え。」
9x-7i > 3(3x-7u)
見せてきたのは何やら難しそうな数式。今の俺には到底解けない。数式に目を通してからもう一度彼女の顔を見ると、やはり先ほど同様満面の笑みだった。彼女には申し訳ない。しかし。
「ごめん、俺、これ解けない。」
俺がそう言うと彼女はまた驚いたような顔になった。暫くすると少し悲しそうな顔をして目線を下げた。そんな顔しないで、俺にはそんなことを言う資格もない。だって所詮クラスメイトＦだし、なんなら君を傷つけちゃった当人だし。
「あはは、私もごめんね？」
無理して笑う彼女。いやだ、マジでそんな顔しないでよ。俺はまたもや口が先走っていた。
「明日も問題出してよ。」
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さうざんとりーふ - おむらいす！さん» ありがとうございます！深夜テンションで書いたので所々可笑しな点はありますが…… (2022年5月23日 18時) (
レス) @page6 id: 920d0e1c71 (このIDを非表示/違反報告)
おむらいす！ - 相変わらず小説の天才ですねさうざんとりーふ様。 これはふざけて書いた文章ではありません。本心です。笑 (2022年5月23日 0時) (レス) @page6 id: 602d877706 (このIDを非表示/違反報告)
さうざんとりーふ - あたおかほっとけーきさん» これもまたこちらの副担任の青春エピをパクったものです(((( (2022年5月22日 2時) (レス) id: 920d0e1c71 (このIDを非表示/違反報告)
あたおかほっとけーき(プロフ) - なにこのシチュ最高ですかあざます土下座 (2022年5月22日 1時) (レス) @page1 id: 6d06164da3 (このIDを非表示/違反報告)
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