拾われた五匹の青年 (ページ16)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:39,649 hit

予防接種ページ16

先日の件で、そういえばと考えられたことがある。
みんなが共通して思ったこと…

「たぶん、拾ってきた五人は予防接種を受けてないだろう。」
そう言った太一は、松岡に五人の予防接種を提案した。

松「ありがとうな来てくれて、拾ってからまだ外出とかさせてなくて、つかまださせられないけど。でもどこに菌がいるかわかんねえしな。頼むよ。」

太「いいんだよ。俺はもう、この子たちのかかりつけ医だと思ってるよ？」

太一の存在は本当に有難い。
これからもずっと頼りにする人になる。

五人が受けていなくて、子どもがしなければいけない予防接種の準備が完了した。

まずは一人目。

松岡がてきとうに潤を捕まえた。
潤はただ抱っこされ、キョロキョロしている。
部屋を移された。太一は椅子に座った松岡に、

太一「そのまま抱っこで固定してくれるかな？
腕こっち向けてー。」

と指示し、研究員から準備してあった注射器を一本受け取る。

潤「ぅぅ…ンっ！！」

松「あ、こら！」

潤が逃げようとした。

太「あーあぁ…笑」
身の危険が分かるんだなぁ笑

なんてこと言ってる太一。

大きな目で見張って、明らかに怖がってる潤。

太「大丈夫、大丈夫。
はーい、潤のことしっかり抑えててよー。」

研究員もしっかり腕を固定したのを見て、針を潤に刺した。

潤「…っ！！」

歯を食いしばって、痛みに驚きつつも耐える潤。
太一が針を抜いても興奮状態。

よーしよし、頑張った。えらかったね。
もう何もしないよ。
と体をさすって落ち着かせた。

潤「ぅ、はぁはぁ」

松岡にしがみつくようにして抱かれてる潤。

松「ん。頑張ったな。いいこ。」

よしよし、とさすり続け、褒めてあげる。