すげぇツッコんでるとこ悪いんだけどさ、うん。狸じゃなくて同じ穴のムジナだからな空?あ、パート15だぜ♪ (ページ32)

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そう怖れた瞬間ページ32

「果てろ！！ガトリング・アロー！！」

その身動きの取れない空中から、獄寺が嵐の炎を纏った矢を相手に向かって放ち、命中させた

「ヒュー♪それでこそ荒々しく吹き荒れる疾風と謳われたGの弓矢(アーチェリー)だぜ！」

それを見た早乙女も、思わずと言ったように口笛を吹く
が、しかし

「テメェっ！ふんっ！！」

バンッ！！

次の瞬間、その矢は全て粉砕した

な…なんて奴だ…
身にまとう嵐の炎で獄寺の矢を粉砕したのか…！

「バーロー！ぶっ殺してやる！……とか言わせて、至近距離でぶっ放せば勝てるとでも思ってんだろ？」

「マァ常套手段だしなー」

しかも、それでも相手は冷静さを失っていない
単細胞に見えて頭もそれなりに回っているということだ

ドウッ

「あっけなく死ね！」

そして嫌な汗が伝うのと同時に相手がまた目にもとまらぬ速さで動き、獄寺の背後へと回った

「やっば！」

くそっ、獄寺は腰を痛めていてとても体勢を変えることは…！

流石の早乙女も慌てたような言葉を漏らすが、今から行っても間に合うはずが…

ボォッ…チャッ

「「！！」」

しかし、そこでまたもや驚く

方向転換が出来た？何故？

疑問符が浮かんだ、まさにその時

カッ

周囲を、二人の攻撃による暴風が襲った

ゴォオオオオオオオッ！！！！！

周辺の木々が、二人の嵐の炎によって勢いよく燃え上がる

「……地球温暖化はんたーい？」

ふざけた事を言っている場合か！
そう怒鳴りたいのを抑え、獄寺達がいた場所へと視線を向ける

勝敗は一体…！？

と、その時
相手の叫び声がきこえた

「ぐぁああああ！！くそぉおお！腕がぁあ！！あのガキィイ！！バァロォオオ！！」

「うわ、嵐の炎えげつねぇ…片腕モロに無くなってるよ」

倒せた…のか？
その事実に驚きつつ、肩の力が抜けそうになったのと同時に

シュシュッ

「！って今度こそやべっ」

何かが風を切る音と、早乙女が駆けだす音、新たな殺気が身体に叩きつけられた
そして

ズォン！

再度の爆発と土煙が起こり

「まーったく、ザクロなっさけなーい。迷子になったついでに助けちゃったわ」

「ブルーベル！」

リアル6弔花が、俺達を見下ろしていた

くそ…！
この圧倒的戦力差では…！

こんな時に、動けなく情けない己の身体が、とてつもなく悔しかった