すげぇツッコんでるとこ悪いんだけどさ、うん。狸じゃなくて同じ穴のムジナだからな空?あ、パート15だぜ♪ (ページ27)

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そこでページ27

ツッコんできた空に、もう自棄になって答える

「いやいやなんでそうなるの！？というかフラれるの炎じゃなくてAなのおかしくない！？」

「おかしくなんかないよ！」

だって…だって！

「だって私…っ、炎にずっと好きでいてもらえる自信なんかないのに…！！」

告白された時、驚いたけど嬉しかった
炎に嫌われてないって分かって

でも、私はこんなだから

「いっつも寝てばっかだし！料理は作ればダークマターっぽくなるし！性格だってお世辞にも可愛くないって知ってるし！掃除だって洗濯だって何だって!女の子らしいことなんて何一つできないのに……そんな私なんかずっと好きでいてもらえるわけないもん！！！」

女の私より、兄の空の方が女子力高くて……“恋人”になったら絶対いつか見離される…！

「それくらいならずっと一緒に居られる“幼馴染”の方がいいよ…！」

そう思って、怖くなって
あの時咄嗟に気づかないふりをした

「で、でも…たとえAがフラれたとしても幼馴染だってことに変わりはないような…」

「…っそんなの嘘！」

フォローの言葉をいれようとした空に、感情のまま叫ぶ
だって…そんなの有り得ない！

「私知ってるもん！透や隼人さんや武さんに告白した人たちが、皆フラれたら気まずくなってそれまでと同じようにいられなかったって！」

「ちょっと待てなんでそこで俺の名前が出てくる！！？」

完全記憶能力で、何度も見ては記憶に残ったこと

“告白”したらもう“終わり”で
それまでと“同じ”じゃいられない

――――傍に、いられない

そんなの…やだ！

だから…だから気づかないふりをしたのに

『オレ、Aと幼馴染でいるの、無理だわ』

その時、炎の拒絶の言葉が思い出される

…あぁ、だけどもう駄目なんだ…

「…結局、炎は私のこと嫌いになっちゃって……幼馴染でも、いられないんだ……」

ぽす
またその結論に至って、振り上げていた手が力なく地面に垂れる
そして顔を伏せようとした、その瞬間

ビシッ

「痛っ！？」

急に、おでこに痛みが走った

痛みに驚いて顔をあげると、おでこの前に人差し指がびしっと私の方を向いていて…今のって、空にデコピンされたの？

「…それ、本気で思ってるのA？」

そう思ったのと同時に、今まで見た事無い怒った顔の空が目に入った

う、つほ…？