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187.口づけと別れ ページ37

「あなたは炎柱、煉獄杏寿郎。

 杏寿郎がいるべき場所は…ここではない。

 だから、振り返らずに行って。」


 分かっている。

 強がる声も、震える指先も…

 泣いていることなど俺には分かっている。

 
 ここにいたい。彼女の隣にいたい。

 涙を拭ってやりたい。


 でも、俺は彼女に誓ったばかりではないか!

 悪鬼を滅殺するために前だけを向いて戦うと。

 "ゆびきりげんまん"をしたんだ。




 幸せな夢の中でさえも、

 Aは俺の背中を押し、行くべき道を示してくれる。


 君こそ、俺にとっての太陽だ。



 
 俺は一度だけ振り返ると、

 ぽろぽろと涙を流すAの前髪を上げて、

 白く、なめらかな額に口づけを落とした。


 そして彼女の身体を自分に引き寄せて、別れを告げる。


「A、ありがとう。

 またいつか君に会いに行く。必ずだ。

 それまで…さようなら。」


 そっと身体を離して、

 俺は再び彼女に背を向けて歩き始めた。


 

 ここにいられるのなら、それが許されるのであれば、

 どれほど幸せだろう。

 君を想うと、胸が押し潰されそうなくらいに苦しくなる。

 会いたくなる。

 どうしようもなく声が聞きたくなる。


 しかし、もうAはいない。

 それは変えられぬ事実だ。



 俺は俺の果たすべきことをするまで!!

 それが彼女から託された想いなのだから。







 * * *




 夢から覚醒すると、そこは無限列車の中。

 いつの間にか列車内は鬼に侵食されていた。


「う〜ん…

 うたた寝している間にこんな事態になっていようとは!!

 よもやよもやだ!!

 柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」


 眠る乗客たちが被害に遭わないように、

 技を繰り出しながら、俺は鬼殺隊士たちの元へと向かった。


 この列車は8両編成。

 鬼は全車両に侵食しているようだ。

 この列車ごと鬼になっているのか…



 そうだとするならば、まずは頸を見つけなければならない!


 ここにいる鬼殺の剣士は、

 3人とも階級が高いわけではない。

 そうなると、俺が汽車の大半を守り、

 彼らに鬼の頸を見つけてもらうのが妥当だ。


 
 列車内を駆けると、黄色い少年が見えてきた。

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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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狐姫(プロフ) - 小鈴さん» 感想ありがとうございます!最後までお読みいただき光栄です。物語は読んでもらってこそ生きるものだと私は思うので、この作品を見つけてくださり、そして読んでくださったこと、本当にありがとうございます! (11月15日 18時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
小鈴(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。途中からずっと、涙なしでは見られませんでした。この作品の主人公と煉獄さんに出会えて本当に良かったです! (11月14日 22時) (レス) @page50 id: 97399e389e (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - misakimiさん» 最後までお付き合いいただき、感謝申し上げます。主人公に感情移入し、物語に入ってもらってこそ、この小説の醍醐味と思い作っていたので、大変光栄です!あたたかいコメントにいつも励まされておりました。ありがとうございました! (7月16日 7時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
misakimi(プロフ) - 読了が遅くなりました。お疲れ様でした。長らく愉しませて頂きました。現し世でなくても、ハッピーエンドとは!こういう纏め方もあるのかと感心です。彼女の気持ちに入り込んでいたため、逢いたいけど早いよと涙しました。 (7月15日 16時) (レス) @page50 id: cb1d4026ae (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - 美桜さん» ありがとうございます!起承転結の「転」は恐らく読者様の予想を超えるものになってしまったかもしれません。しかし、美桜さんのように嬉しいお言葉をいただけると、作者として本当に幸せです♡最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (7月10日 15時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume  
作成日時:2022年6月12日 13時

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