淡紅舞う 3【煉獄杏寿郎】

150.不穏 ページ50

　満月が優しく照らす

　桜並木を眺めながら、

　私は杏寿郎に逢うべく夜道を歩く。


　杏寿郎がこちらに向かっているということは、

　彼の任務は無事に終わったということだろう。

　

　束の間の休息。想いを寄せる人との逢引は心が安らぐ。



「ん？」


　なんだろう、この感じ。ただならぬ気配がする。

　重苦しく、とても嫌な感じだ。


　村にいた鬼は倒したはず…


　まさか、別の鬼！？



　木々がざわざわと音を立てて揺れる。

　その様子は不気味そのもので、

　耳元で心音が聞こえるほどの緊張が走る。



　不穏な空気とは合わない綺麗な桜が

　ひらひらと蝶のように舞っている。




　来る…！！！


　私が刀を抜き取った時、背後から低い声が聞こえた。



「おや？君は鬼狩りですか？

　まさかこんなところで会うとは…」



「あ…なたは…」








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〈読者の皆様へ〉

　ここまで『淡紅舞う』を読んでくださり、
　誠にありがとうございます。

　仕事に追われ、更新頻度が落ちてしまい申し訳ないです。

　それでも、『淡紅舞う3』までお付き合いしてくださる
　優しい読者の皆様のおかげでここまでこられました！

　
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　ハートも届くたびに嬉しく思います。感謝です！


　この物語は続編へと続きます。
　最後までお付き合いいただけると幸いです！



　2022.6.12 狐姫

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