LOVE 2

退院前日 ページ32

目の視力も、ほとんど



戻り、普通に生活出来るくらいに



なり、明日退院が決まった



目が見えるようになって



いろんな事が変わった……



食事も美味しいし、みんなの表情が



わかり、より一層、人の感情が伝わってくる



看護師さん達の態度も変わった……



見えるようになったと言うことは



勇さんとの結婚が決まった……と勝手に



決めつけて、私を特別扱い……



ゴマをするような態度………



気を使う人………



こっそり、花を飾ってくれる



看護師さんもいる………


……悠紀子先生だけは、逆だった……



……要件以外は話さない……



なんとなく、冷たい態度……



勇さんを好きなんだから



仕方ないとは思うけど



なんとも言えない、居心地の悪さ……



勇一「A、いよいよ明日
退院だな」



A「うん」




勇一「なんか…寂しくなるなぁ
病院にAがいると思うだけで
仕事がいつも以上に頑張れるのに」



悠紀子「勇一先生！仕事中ですよ」




勇一「わかってます……退院したらの
注意事項は」



A「わかってます！運動は三ヶ月
ダメで、目を酷使しないように！
天気の良い日の外出は、サングラス
着用でしょ？」



勇一「そう！完璧！」



悠紀子「目薬も忘れないで下さいね」



A「はぁ〜い」



勇一「退院して落ち着いたら
一緒に住まない？」



A「えっ！？」



悠紀子「……すいません、私、席外しますね…」



勇一「あぁ」



A「勇さん……勇さんは本当に
私の事が好きなの？」




勇一「…どういう意味？」



悠紀子「………」



A「一度もデートとかしたことないのに
突然一緒に暮らそうとか……
なんか間違ってる…」




勇一「………そうか……ごめん」



悠紀子「……勇一さんは、Aさんの
目を治したい一心で、恋愛もしないで
勉強ばかりしてきたの！
どうして、そんな不器用な勇一さんの
事、わかってあげようと
しないの？」

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