【鬼滅の刃】炭治郎くんと！ (ページ2)

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また君とページ2

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大きな任務を終え、暫く仕事は無さそうだと判断したのでAを連れて小さな繁華街にある甘味処へとやって来た。暖簾を潜るとすぐに甘い香りが俺たちを包んで頬を緩ませてくれる。

「Aは何が食べたい？」
「うーん……炭治郎は何を頼むの？」

俺か？俺はみたらし団子を食べるよ。

向かい合って座ったAは優柔不断な性格をしているから、飲食店に来たときのAは必ず眉間に皺をつくってお品書きを舐めまわすように見る。頬杖をついてその様子を見る幸せな時間は何度体験しても飽きない。

「じゃあ私、その隣のきなこ団子で！」
「かしこまりました」

黒髪を丁寧に束ねた店番の人が店奥へと消えていくのをなんとなく見送ってからAの顔へと視線を移す。

「久しぶりだね、こういうところに来るの」
「最近ずっと任務続きだったからなあ、ようやく休めて良かったな！」
「だね！」

Aが先日負った怪我はほとんど治りかけたことだし、大好きな甘いものを沢山食べてもらって元気になってもらおう。

暫く他愛もない話を続けていると、頼んだお団子と熱々のお茶が届けられる。

「へへへ～美味しそう～！」
「きなこを吸い込まないように気をつけるんだぞ？」
「分かってますよ～」

湯気立つ茶を一口啜ってから細い串に手をつける。砂色の粉に包まれた団子を幼げに頬張った途端、Aの表情は太陽のような輝きを放った。

「どうしようどうしよう炭治郎、すっごく美味しいよこれ」
「よかった、俺のみたらし団子も凄く美味しくてもう食べ終わりそうだ」
「ここ、来れてよかったね～！」
「時間があればまた来ような！」

正面で、あんなに幸せそうな顔をされて食べられたらこっちの顔まで綻んでしまう。善逸や伊之助を連れていくとAが自分のペースで食べられないから、二人で来て正解だった。

次に来れるのはいつだろうか、Aの眩しい笑顔を俺だけが独り占めできるのはいつだろうか。

暖簾の隙間から、暖かい太陽の日差しが降り注いでいた。

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