思春期たんじろ恋をする【キメツ学園】

13 天使と悪魔 ページ14

炭治郎side


「気にしないで続けて？」と言われても俺は困ってしまう。
彼女は頬杖をつき俺の顔ばかりを見るのだ、勉強する気はあるのだろうか。

説明が途中だったために俺は仕方なく続ける。

椅子と椅子との距離が近くなった。

俺は説明が終わるとAに問題を解くように促し、
俺はその様子をじっくりと観察する、どの問題が出来てどの問題が出来ないのか。

Aの手は結構すらすらと動いていて間違うこともあまりなかった。


「できた……！」


はあ、とため息をつきながら机にうなだれるA。
机の上に育った乳房を乗せて楽な体制になった。
「肩が痛い〜」なんて言っているものだから嫌でも見てしまう。

うなだれるのをやめた後もちらりと横目で見てしまう。
横から見たら尚更だった、乳房のおかげでネクタイの先端が行き場をなくして宙に垂れている。
乳房が大きくなかったらならないその現象に変に意識する。

馬鹿！なんでそうやって意識してしまうんだ、失礼だぞ！
心の中の俺の天使と悪魔は葛藤していた。
天使は「女の子をなんて目で見るんだ、最低だ」なんて喝を入れているが
悪魔は「仕方がない、興味があることは悪いことじゃない、逆にいいことだ」なんて言って
俺の視線を彼女に向けようとしてくるのだ。


「…どうしたの？」

「あ、いや…ごめん何でもない」


見ているのがバレていたのだろうか。
俺は思い切り背を向け答え合わせの準備をする。

Aは俺のその様子を見て急に突飛なことを言い出した。


「触ってみたい……？」

「え」


体から一気に変な汗が噴き出てくるような気がした。
また彼女と向き合う形になる、距離はさっきよりも近い。


「減るものじゃないし大丈夫だよ」


そう言ってAは俺の右手を両手に取る。
あり得ない、こんなのあり得ない。


「こ、こういうのは好きな人同士でやるものだ…」


俺は必死に止めようとするが体は正直、握られた手になんか力は入らなかった。
お父さん、お母さんごめんなさい…俺は同級生の乳房を触ってしまいました。
勝手に脳内に懺悔が再生される、ああやってしまった。

ふわっと手が触れて得も言われぬ感触に目を瞑って逸らしてしまう。
いけないことをしている、そう思うと溢れる罪悪感。
でも彼女は俺の手をなかなか離してくれなかった。

このことはあまりにも鮮明に脳に焼き付いた。
触れた後の俺はあり得ないほど高揚して俺の局部も正直だった。

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