風が十一吹き ページ12
「......で？その櫛はどの辺で拾ったの」
「は？」
調理して間もなく魚を平らげた私は、尋ねた
しかし、この反応
まさか昨日私が言ったことを忘れているのだろうか
きっと彼もまた今剣同様、おじいちゃんだと思う
あんな十代、二十代の見た目しておいて、本当は百年二百年を余裕で超すのだろう
まさに容姿詐欺である
魚の骨と格闘している彼に`覚えてないの、おじいちゃん`とつづけた
「あ、あああああ...........うん、覚えてるとも」
その言葉とは裏腹に目が泳いでいる
隠せてないよ、おじいちゃん
「覚えているんだろうけど、もう一度言うよ？
鶴丸が初代の審神者探すのを私も手伝うから、見つけて一緒に本丸に帰ろう」
「ああ、覚えていたさ!!」
`覚えて`のところを強調して言うと、彼もまたその部分を強調していた
なんと頑固なおじいちゃんだろうか
からかってみようかと思い(既にからかっているが)口を開きかけると、
彼の白い腕によって口を塞がれた
小さく息を漏らして、`静かに`というジェスチャーをしていて
右腕はとうに＿魚の骨を捨て＿自身をつかんでいた
「時間遡行軍？」
どうしても気になって、小さな声で彼に尋ねる
薪の火に砂をかけながら、彼は森の奥をずっと見つめる
「いや、きっとあれは＿＿＿＿」
わずかに顔をしかめた鶴丸
私は消えた火を確認して、同じように森の奥を見つめた
ガサガサッ
木々の揺れる音が聞こえ、それがだんだん近づいてくるのが分かった
やがてきれいな水色の光を纏って現れたのは、遡行軍に似つかわしくない異形のそれ
「わりいな.....ボス戦をちとしすぎてしまっていたらしい」
`検非違使だ、逃げろ`
私を木の陰に押しやりながら、彼は笑った
鯉口を切って、それを構えるのとほぼ同時に
それは奇声を上げて物凄いスピードで彼に突っこんでいく
数が多い、多過ぎる
無理だよ、鶴丸
あなた一人じゃ、敵わない
「なんて顔してんだ
.........俺は平安の五条が一振り、鶴丸国永だぜ？」
私をちらりと見てから、不敵に笑った
そしてそのまま＿＿＿＿＿検非違使に突っこんでいった
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アカネ(プロフ) - 三十九立ちの所で多分｢お花｣と書こうとしたと思うのですが、｢お米｣と書いております…！更新頑張って下さい、とても楽しく読んでいます…！ (2018年9月8日 17時) (
レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - 露草浅葱#絵描き同盟さん» お忙しい中ご返答ありがとうございます。そうですね、キャラヘイトとは異なる点が幾つかあると思います。それは私の非ですね、すみません。ですが、タグ削除等は行ってほしいとは思っています(タイトルの刀剣乱舞は消さなくても大丈夫です。) (2018年7月26日 13時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
悠@ - こんばんは、突然すみません。この小説はブラック本丸を元にした作品だとお見受けしました。しかし、ブラック本丸というのはキャラヘイトと言う犯罪になりますので、刀剣乱舞原作に関わるタグをすべて削除するか、小説自体を削除してください。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: c35ccfc481 (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 一気読みしました。主の正論は自分の事を棚にあげてると思いましたが前に進めている姿は良い。沖田組好きなので加州の話は読み応えあり、彼らが変に罵り合う事なくレア刀が出張る事もなく、刀剣が等しく出ていて大変楽しめた。応援してます。 (2018年7月1日 6時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露草浅葱 | 作成日時：2018年6月30日 14時
