ノウリョク×ハ×キョウリョク ページ14
ク「ところで、能力は使えるようになった?」
『ああ、確かに。パク煙管を貸してくださいな。』
パ「ええ、どうぞ。」
クロロの問いに対してAは瞳の色を陰らせた。
しかし煙管を受け取るとゆったりとした手つきで、タバコを刻み火をつけた。
何度か燻らすと、1度深く吸い込んで長く細く吐き出した。
『これに触らないように。触ったら死ぬかも。』
ク「毒か、いや違う。なんだ。」
フィ「鞭じゃねえか?フェイが似たようなの持ってたぜ。」
『これは毒を固形化した鞭。女の涙は嘘の花(フェイクヒューム)は1度口にしたものならどんなものでも作ることができるの。』
Aが指先を動かすと、それに合わせて煙が変化した鞭も動いた。
柔らかそうな形状にも、鋭い棘を作ることも自在だ。
ク「凄いな。」
『これはあげません。』
Aはクロロの熱い視線に苦笑した。
あげないというワードに、団員は身を固くした。
なぜクロロの能力を知っているようなことを言うのか。
こんなこと、能力を知らないと言えない。
ク「なんで分かったの?」
『ふふっ、目が欲しくてたまらないって。』
ク「俺の目?そんなに分かりやすいかな。」
『普通の人は分からないわ。きっと職業病ね。』
パ「目は口ほどに物を言うって言うことかしら?」
『ええ、大抵の人の感情は目でわかるわ。嘘をついているかどうかも。』
Aはカラカラと笑って再び煙を燻らせた。
『もうひとつの能力は実践しにくいの。制約が大きくて。説明した方がいいかしら。』
ク「そうか……聞きたいんだけどいいかな。」
『ええ、簡単に言うとねオーラを吸収したり、他へ流したりできる能力よ。治療をすることもできるようになるかもしれないけれど、その訓練を始める前に念が使えなくなってしまったから、まだ開発中なの。』
話を聞いている者の目はきらきらと輝きを放っている。
おそらく、想像以上だったのだろう。
強者と戦ってみたい、そういう思いが目から伝わってくる。
『私の能力は私で無ければ使いこなせない上に、開発中なの。だから実践には程遠いわ。』
ノ「なら、修行はするんだな。」
『ええ、このままじゃあ足でまといでしょう。』
ノ「俺が相手してやるよ。それならいいだろ。」
『そんなに戦いたい?』
ノ「ああ、面白ぇ能力だからな。」
『そう?ありがとう。』
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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時