帰る場所護る場所 (ページ22)

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イチバン×ニ×チョウセンページ22

クロロ、マチ、ノブナガ、ウヴォーギン、パクノダは長期にわたる仕事で3ヶ月ホームを後にしていた。

その間にAは、フェイタンとフィンクスの手を借りある程度の時間歩けるようになった。

『ねえ、お願いがあるの。手伝ってくれる？』

フェ｢内容次第ネ。あまりにも馬鹿なこと言たら、殴るよ。｣

『馬鹿なんて言わないわ。ね、いいでしょ。』

フィ｢フェイ諦めろ。言い出したらやめないって知ってるだろ？｣

フェ｢またく、仕方ないネ。で、要件は何か。｣

Aはフェイタンとフィンクスを自室へ案内した。

そこにはヨシワラから持ってきた色とりどりの着物と、新しく奪った豪華絢爛な装飾品が並べられていた。

『夜並べておいたの。私に似合う物を選んで欲しいのよ。皆に私の道中を見て欲しいの。』

私の道中はヨシワラ1だって評判だったのよと、無邪気に笑う姿は、幼い子供のように見えた。

フェイタンは呆れたように息をついた。

フェ｢お前、あそこは嫌だたんじゃなかたのか。わざわざ思い出すようなことする必要ないネ。｣

『嫌いよ、あんな所。けど、道中は楽しかった。あの島の全ての人間の視線が私に集まるの。だから、歩けなくなった時は本当に辛かったわ。けど、今は違うでしょ。だから、記念に。』

Aは高下駄を手に取って、心底楽しそうに語った。

その姿を見てフェイタンはもう一度息を吐くと、隣で呆然としているフィンクスを小突いた。

フェ｢何ぼーとしてるか。団長たち帰てくるのは今日ネ。｣

フィ｢お、おう。｣

フィンクスは、初めて目にする煌びやかな着物の山に気後れしながらも、何着か選んでAに着せてはあーでもない、こーでもないと呟いている。

対してフェイタンは、黙々とコーディネートを制作している。襦袢から打ち掛け、だらり帯に簪まで一通り揃うと、山を作り次に取り掛かる。

AはAで、着物を羽織っては脱ぎ、羽織っては脱ぎを繰り返した。

フェ｢ちょと、Aこれ着るネ。｣

『真っ白、こんな打ち掛けあったの？』

フェ｢自分の持ち物も覚えてないのか。まあいい、とにかく着てみるネ。終わたら呼ぶよ。｣

フィ｢お、その色なら帯はこっちにしろよな。｣

フェ｢フィンクスのクセにいいセンスしてるネ。｣

2人はワンセットを手渡すと早々に部屋を出ていった。

Aは腕に残った衣装を身につけるべく、急いで鏡の前に移動した。