拾四話 ページ15
平隊士視点
沖田組長が八雲さんの事が好きなのはすぐに分かる。
あとよく分かるのは3人いる。
そんなことを考えながら歩いているとちょうどその人物が居合斬りの稽古をしていた。
斎藤組長は幹部の中でも無口でそして表情をあまり出さないため何を考えてるのかわからないのだがあの人の前では違う。
『はぁ...ホントいじわるなんだから...あっ斎藤さん』
斎藤「っ...八雲か...」
『居合斬りの稽古ですか？』
斎藤「あぁ...何かあったのか？」
『あー...総司君がすぐ意地悪してくるんです』
斎藤「またか...八雲は総司に優しすぎるんだ」
『そうかな...あっ斎藤さん、ずっと気になってたんですけど』
斎藤「なんだ？」
『苗字じゃなくて...名前で呼んでくれませんか？』
斎藤「なっ名前でか？」
『はい！』
斎藤「.....A」
『ありがとうございます』
満面の笑みで微笑む八雲さんに対して斎藤組長は顔を真っ赤にしては目を見開いていた。
あんなに表情を出す事は基本的に見たことないため恐らく八雲さんのことが好きなのだろう。
斎藤組長では無いが前にもこんなことがあった。
少し前に永倉組長と藤堂組長が一緒にお酒を飲んで夜に帰ってきたことがある。
二人とも少し酔っている様子でご機嫌だった。
そこにちょうど八雲さんが来て2人が門から帰ってくるのを見ては苦笑いをしていた。
『門限過ぎてますよ？』
平助「えっ？そっか？」
永倉「んなことねぇって...な！平助」
平助「おう！」
『さっきから2人のこと土方さん探してましたよ』
永倉「げっ！」
平助「本当か？」
土方「おい、A」
確かに少しだけ門限が過ぎていた。
規律に厳しい新選組ではこんな事は御法度。
それも幹部がそんなことしてはいけないのだがこの2人は特にお酒を飲むと上機嫌になって色々と忘れてしまうらしい。
そこに副長の声が聞こえて僕も怖くなり物陰に隠れる。
八雲さんは慌てて2人を木の影に隠れさせては副長の元に駆け寄った。
土方「新八達を見てないか？」
『さっき向こうに行ってましたよ』
土方「門限は？」
『大丈夫でした』
土方「そうか...ならいい」
そう言って副長は元来た道を戻っていき八雲さんは背中が見えなくなるまで見送ってから2人の元に駆け寄っていた。
『行きましたよ』
平助「酔いが覚めたぜ」
永倉「あぁ...Aちゃんありがとよ！」
『もう...とりあえず3人の秘密ですよ』
人差し指を唇に当ててそう言う姿に2人も僕も心を射止められた
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みつき - すごく面白かったです！更新お待ちしております(*´∀`)♪ (2020年8月21日 14時) (
レス) id: e32166ccbd (このIDを非表示/違反報告)
愛梨沙(プロフ) - 面白いです。続き気になります。更新頑張ってください (2019年11月11日 10時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒き怪盗 | 作成日時：2018年9月17日 2時
