二人の壁【赤井秀一】

18story ページ19

泣き終われば優しく私の目元を指でなぞるため少しくすぐったく思いながら大人しくしていた。


赤井「さっきも話したが･･･ボウヤの作戦のおかげで上手くいっている･･･お前も俺は死んだものとして奴らの前ではいてほしい」


『あっはい･･･本当に沖矢昴さんが赤井秀一さんなんですか？』


赤井「あぁ･･･そんなにおかしいか？」


『いえ』


赤井「お前も言っていただろ･･･俺とアレは雰囲気とかが似ていると」


『いいましたけど･･･っ･･･もしかして今までの言葉』


赤井「全部聞いてたが」


『っ･･･あの･･･その･･･』


赤井「そのこともちゃんと言わないとな･･･」


私の頬を優しく撫でて私の目を見て真剣な声でそういう為何を言うのかなと思って


赤井「明美と付き合ったのは組織の情報を知るためだ･･･要は利用したんだ」


『っ･･･えっ･･･』


赤井「アイツには悪いと思ってる」


『そんな･･･だって明美さんは本当に赤井さんのことをっ』


赤井「だが俺の好きな奴は今も昔も･･･お前だけだ」


『っ！///////』


赤井「お前を危険な目に合わせないために･･･あの時は別れた」


『赤井さん』


赤井「お前はよく泣くな･･･昔はそんなに泣かなかったが･･･お前はどちらがいいんだ」


『どちらって？』


赤井「俺か･･･沖矢昴か」



その事を聞かれて驚いた。
たしかに沖矢昴に少し惹かれていたのは事実。
それすらも見抜いていたとは･･･
けど、答えは決まっている。



『私が･･･今も昔も世界中で一番好きなのは･･･赤井さんです』


赤井「そうか･･･なら･･･もう離さないから覚悟しろ」


そう言うと腰に手を置かれて引き寄せられ顎をクイッとあげられてそのまま優しくキスをされる。
私は最初は驚いたがゆっくり目を閉じて背中に手を回して久しぶりの赤井さんの温もりを感じていた。

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