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11story ページ12

後部座席に座ろうかと思ったが助手席にと言われてしまったそこに座ることに。
少しの間どちらも喋らないでいたため静かだった。
大通りに出ると渋滞をしているみたいだった。


沖矢「渋滞してますね・・・終電に間に合いそうにない」


『・・・大丈夫です・・・駅からは歩いて』


沖矢「そういうわけには行きません・・・家はどちらですか?」


『・・・東京駅の近くのリノベというマンションです』


沖矢「分かりました」


沖矢さんはナビも使わずにそこに行こうとしてるのを見て不思議に思った。
私の家検索しなくてもわかるの?
いや、東京駅なら誰でもわかるか。


沖矢「そういえばその足の傷どうかしたんですか?」


『えっ・・・あぁ仕事中にヘマをしてしまって少し傷ができたんです』


沖矢「ヘマを・・・」


『いつもはしないですけど・・・その時はちょっと』


沖矢「考え事ですか?」


『・・・そうですね・・・それに近いものです』


沖矢「・・・大切な方でも失くしたんですか?」


『・・・よく分かりましたね・・・世界でたった1人・・・愛した人が少し前に死んじゃって』


沖矢「そうなんですか・・・」


『そのことが忘れたくて仕事たくさん詰め込んだんですけど・・・さらに思い出しちゃって』


沖矢「だから目が腫れてるんですね」


『えっ』


ちょうど信号に来て止まると沖矢さんは私の方を見てこちらにゆっくりと手を伸ばしてきたのでその様子を見ていたら頬に手を添えられる。


沖矢「泣いたんでしょう・・・目立ちはしないですが、腫れてしまっています」


『あっ・・・よく分かりましたね・・・沖矢さんモテるでしょ』


沖矢「生憎・・・モテないですよ・・・好きな人を作ろうとも思ってなくて・・・でもアナタなら」


『えっ・・・励ましてくれてるんですか?』


沖矢「そうかもしれません」


『なんか・・・似てます・・・あの人に』


沖矢「その大切な方に?」


『はい・・・不器用なところも・・・優しいところも・・・雰囲気も』


沖矢「そうですか・・・」



いつの間にか東京駅の周辺につき私のマンションの前に付けば停止をしてくれた。



『ありがとうございます・・・わざわざこんな所まで・・・またお礼をさせてください』


沖矢「好きでしたことですから」


『・・・じゃあこれで』


沖矢「・・・無理はしないでください」



頭を優しく撫でられた手つきを見て少し目を見開く。
そのまま去っていく車を私はずっと見ていたり

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パステル(プロフ) - 更新お願いします!!続きが気になって仕方ありません!!! (2018年4月6日 18時) (レス) id: f1da28cc27 (このIDを非表示/違反報告)
MAIKA(プロフ) - 更新お願いします!凄く面白いです! (2017年12月1日 1時) (レス) id: 1eca5a29ec (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 続きが気になるので更新期待して待ってます!! (2017年8月25日 9時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
MOON - 赤井さん!来た来たーーーーー!!!続きが楽しみです!頑張ってください!! (2017年7月20日 17時) (レス) id: 9677691616 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続き楽しみにしてます (2017年7月19日 17時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒き怪盗 | 作成日時:2017年7月17日 4時

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