運命【進撃の巨人】 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:9,223 hit

2話ページ3

ﾏﾙｺ視点

初めて見た時からひと目で恋に落ちた。
綺麗な黒髪。
雪のような白い肌。
綺麗な金色の瞳。
全てに魅入ってしまった。
こんな綺麗な人を見たことなかったからちゃんと話がしたかった。
だから毎日毎日彼女に話しかけていた。

ﾏﾙｺ「Aは好きなものは何？」

『･･･別に･･･』

ﾏﾙｺ「じゃあ嫌いな･･･」

『ねぇ･･･何がしたいの･･･なんでそんなに話しかけてくるの』

ﾏﾙｺ「だって･･･その･･･同期なんだし」

『なら私以外と話せば･･･もう来ないで』

そう言って歩いて去っていく君の背を見ている事しか出来なかった。
最初からわかっていた彼女が明らかに他人と馴れ合おうとしないことも壁を作っていることも。
本当ならほっておくべきなのかもしれない。
けど何故か彼女から少しだけ寂しさを感じるのは。
だからせめてそばにいたい。
次の日の訓練立体機動の訓練を3人でやることになっていて僕はジャンとAと同じグループだった。
Aはミカサと同じくらい成績がかなりいい。
ジャンはどんどん加速して巨人の模型を倒していく。
Aは周りを見ながら僕は二人の後ろを行っていた。
すると目の前でAのアンカーが木にちゃんと刺さらなくて下に落ちていくのが見えた。

ﾏﾙｺ「ｯ!!!!!A」

僕はつい無我夢中で彼女の下に行くために地面に降りて受け止めるように抱きとめた。
そのまま後ろに倒れて彼女が起き上がろうとした時唇に少しだけ彼女の唇が触れた。

『ｯ!!!!!』

ﾏﾙｺ「ｯ!!!!!」

二人とも驚いた顔をしてAは慌てて起き上がりそのまま立体機動で先に行ってしまった。
髪飾りを落として。
それを拾って彼女の元に行くと既にゴールにたどり着いていた。

ﾏﾙｺ「A･･･これ」

『ｯ!!!!!･･･ありがとう』

僕を見て立ち去ろうとしたが髪飾りのことを言えばこちらを向いて髪飾りを受け取って髪につけてから僕の方を見ては小さな声でそう言って離れていった。
先程触れた唇に手を当て彼女を見送った。