好きの違い 続 2 ー佐竹虎若(成長パロ)ー リクエスト作品 ページ15
「あー・・・もしかして話聞いてたの?」
虎「はい・・・」
「あまり気は進まないかな、私はここにいたいから」
虎「ここにいたいって・・・?」
Aさんは手ぬぐいで俺の顔を拭く。
変わらない笑顔のまま。
「私はここの家でお手伝いして、君が成果を出すのを見届けたい。結婚なんかしちゃったら出ていかなきゃならないでしょ?」
虎「Aさん・・・」
「私は昔 言ってくれたこと・・・今でも信じてるんだからね」
虎「!」
「だから虎若くんがまた言ってくれるまで、ずっと待ってるつもり・・・まあさすがにおばあちゃんになる前には言ってもらいたいけど」
昔は自分より大きかったこの人は今じゃ、俺が見下ろすくらい小さい人になった。
守らないといけない人になっていた。
Aを濡れた体で抱きしめる。
虎「本当に・・・待っててくれるんですか」
「えぇ、もうあれから五年以上待ってるんだから・・・このくらい簡単に待てるよ」
虎「・・・良かったぁ」
「何さ、不安だったの?」
虎「人の気も知らないで・・・不安に決まってるじゃないですか!」
「ふふっ・・・私は虎若くんが思ってるより、一途な女ってこと 覚えておいてね」
虎「胸に深く刻みます・・・」
「待ってるから、虎若くんの方こそ忘れないでよ?」
虎「当たり前ですよ!もう何年も待たせてるんですから・・・」
お互いに笑いあって、手を繋いで家に入る。
それからまた九年後。
仕事も生活もやっと落ち着いた頃。
虎「A!」
「あ、おかえりなさい!」
昌「おぉ、孫たち〜元気にしてたかぁ〜!」
『あ、おじいちゃんだ!』
『お父さんも帰ってきたー!』
虎「おぉ、ただいま」
『今 お母さんがあやとり教えてくれてたの!』
『お父さんも一緒にやろう!』
「こらこら、仕事で疲れてるんだから休ませてあげなさい」
五年前に子供が二人産まれた。
父ちゃんはもう孫にデレデレで、常に遊んでる。
まあ・・・変に怒ったりしないし全然いい・・・かな。
Aは変わらず、俺の家で過ごしている。
変わったと言えば立場がお手伝いさんから、お嫁さんになったと言うくらい。
昌「孫達は俺が見てるから、2人は休んでていいぞ」
虎「ただ父ちゃんが遊びたいだけだろ?」
「じゃあ今のうちに夕飯の準備しますね」
虎「あ、なら俺も手伝うよ」
結構長いこと待たせてしまったけれど、やっと幸せにすることが出来て俺は満足だ。
俺もいい夫として務めていくつもりだ。
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ユリリン(プロフ) - メリークリスマス。こんにちは。守一郎の話凄く爽やかで彼らしさが伝わってきで面白かったです。勘右衛門の話も読みました。どちらも最高です。素敵な作品2つも読むことができて嬉しいです。ありがとうございました。 (2022年12月24日 11時) (レス) @page47 id: 6ebc36a5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - おはようございます。返信ありがとうございます。お待ちしています。 (2022年12月18日 7時) (レス) id: 6ebc36a5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - アズさん» かしこまりました、リクエストありがとうございます!かかせていただきます! (2022年12月18日 1時) (レス) id: 82b205a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバ(プロフ) - ユリリンさん» かしこまりました、リクエストありがとうございます! (2022年12月18日 1時) (レス) id: 82b205a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
アズ(プロフ) - こんにちは。リクエストいいですか?夢主ちゃんが尾浜勘右衛門に一目惚れし甘味が好きだと知り評判のお饅頭を買って勘右衛門にアタックする話。勘右衛門も夢主ちゃんに誘われて嬉しくて喜んでいたでお願いします (2022年12月16日 21時) (レス) id: 7fd9378bbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルンバ故障中 | 作成日時:2022年11月14日 3時