幸せ 63 ページ15
生きてることがあれば死ぬこともある。
生まれてきた時点で終着点は死である。
何歳だろうと、絶対に。
家に着いて直ぐに駆け込む
悲劇はいつだって突然にくる
まるで漫画のようだった、ただワンシーン固まって動かないような静止画。
「おばあちゃんっ」
見えるのは足だけ、まるでサスペンスを見ているような。
駆け寄って体を揺らすも返事はない。
焦って焦って焦って。
声をかけ続けた。
三ツ谷が救急車を呼んだのか、外から赤い光が指す。
『大丈夫ですか！』
『呼吸なし、脈が弱くなってる』
『直ぐに運ぼう、1.2.3！』
『御家族の方ですか？』
三「あっちの女の子が･･･2人付き添いって出来ますか？」
『出来ればおひとりの方が･･･御家族の方にお願いします』
三「･･･大丈夫か？」
「っ･･･まだ死んでないっ大丈夫、行きます」
三「病院ついたらすぐ連絡くれ」
「うん、ありがとう」
白い車に乗り込む
ずっと、手を掴んだまま･･･病院に着く事を祈った。
大丈夫っ生きてるっ･･･大丈夫っ私よりずっとずっと頑丈なんだからっ
「お願いっ･･･」
間抜けな顔して、いつもみたいにおかえりって言ってよ。
もっと一緒にっ･･･いてくれよっ
ﾋﾟｰｯ
『！心肺停止！心肺停止っ！』
『まずいっ早くCPRを！！』
「おばあちゃんっ」
『座ってて下さい！！』
生きていて欲しかった。
まだ話してないこともっやってもらいたいこともっ
何もしてもらってない。
おばあちゃんの体に電気が走る
それでも、それでも生き返ることは無い。
心臓が止まったら人は終わりだ。
今日、家にいれば助かったかもしれない。
今日･･･早く帰ってればっ生きてたかもしれないっ
シワのある綺麗な顔で息を引き取ったおばあちゃん。
最後まで･･･最後まで優しい顔で目を瞑ったままだった。
三「･･･」
Aの家で1人で待つ。
連絡は来ないし、マナとルナのことも心配だ。
でもここから動けない俺がいた。
負の連鎖がここ最近ずっと続いてる。
結果によっては本当に。
Prrrrr
三「！もしもし、大丈夫･･･だったか？」
『病院行く途中で･･･亡くなった』
三「！」
『ごめんね、心配かけて！色々明日話すよ、もし家にいたら電気とか全部消して出ていいよ！』
三「･･･無理してんだろ」
『･･･無理するしかないよ、今は色々やる事あるからもう切るね』
三「わかった、また明日･･･」
『うん、ありがとう』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルンバ(プロフ) - 夜月さん» 本当ですか！？あんまり伸びなくてちょっと悲しかったですけどそう言っていただけるだけで100倍元気です！！！更新遅めですがご贔屓にしてください！！！ (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 82b205a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - ルンバ故障中さんの小説私が好きな作品ばっかりで、びっくりしました!これからも応援してます！ (2021年8月27日 19時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルンバ故障中 | 作成日時：2021年8月12日 17時
