リカイシタ×コノ×キモチ ページ14
「私は個人的には悪い人じゃないと思う」
そんなのまだ分からないだろ
いつ俺がお前のこと殺すのかなんて分からないのに
なのになんで、そんな真っ直ぐで温かい目で見てくるのさ
ムカつく。
首をつかみ押し倒す。
いつだって俺はお前を殺せる
いつだって･･･っ
Aの顔に水滴が垂れていた
「なんでイルミさんが泣いてるんですか」
泣いてる･･･俺が？
手を頬にやれば雫が俺の指につく
なんで俺泣いてるの
悲しくもなれけば悔しくもないのに。
自分の感情が理解できない。
イ「ムカつく･･･なんで止まらないんだよ」
「嬉しいんですか？なんか、そんな表情してますけど」
イ「黙って」
「笑っては無いですけど何となく嬉しそうな･･･」
イ「うるさい！！」
不愉快だ。
その声も、顔も、言葉もっ
全てが俺を変えていってしまう気がしてならない
やめろ、やめてくれっ
まるであやつり人形が糸を切られて壊れるみたいに覆い被さるように倒れる
俺を変えるな、もう･･･干渉しないでくれっ
イ「俺をどうすつもりなのさ、君好みに変えられて満足？」
「変えるつもりなんてないんです、私はただ･･･ただ話をしたくて」
イ「話をして俺を変えるつもりなんでしょ、変わる前の俺なら･･･君を今すぐにでも殺せたのに
なんで･･･なんで、殺せないんだよ」
前は殺すのなんて躊躇しなかった。
どうでもよかったから
俺にとってAは利用する為のもので
家族みたいに大切じゃないはず。
なのに殺せない。
訳の分からない考えが頭を回り続ける
不意に俺の背中に小さめの手が置かれる
トントンと一定のリズム
イ「･･･何してるの」
「昔、ミトさんによくやってもらったことを･･･こうして背中をトントンされると少し落ち着くというか、安心しませんか？」
イ「･･･」
物心ついた時から暗殺のことをずっと･･･教えこまれて。
甘えることよりも
抱っこしてもらうことよりも
そんなことよりも･･･暗殺のことばっかり。
こうして他人に甘えることなんてできてなかったのかもしれない。
落ち着くという意味もわかる
ｷｮ『えらいじゃないイルミ！貴方はもう立派な暗殺者ね！』
シ『これからはお前から弟達に教えてやれるな』
懐かしい記憶が頭を回る
あの時の俺は･･･きっともう少しだけ
甘えさせて欲しかったんだ。
「イルミさん？」
イ「暫くこのままにさせて」
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雛(プロフ) - 続きをお恵み下さいませ。 (2022年2月13日 3時) (
レス) @page30 id: 6c5f13dd95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきよ - 続き見たい (2021年12月16日 8時) (レス) @page26 id: 0f5c343916 (このIDを非表示/違反報告)
5iP3A2iN3FNYlNc(プロフ) - こういう小説をずっと探していました‥！！読んだ瞬間ハマっちゃって‥一気に読み進めました‥ ありがとうございます！ 応援しています。 (2021年7月10日 13時) (レス) id: 7f51b83dcc (このIDを非表示/違反報告)
皐月 歩(プロフ) - すっごく好きです！！心情の些細な変化がわかりやすく、読みやすい、引き込まれるような文で、一気に読み進めちゃいました笑 更新楽しみにしています、体調などにはくれぐれもお気をつけて。無理のなさらないようにしてくださいね。頑張ってください！応援してます！ (2021年2月6日 1時) (レス) id: a5856dc1fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルンバ | 作成日時：2021年1月11日 23時
