日向の幼馴染は陸上部です。Third

捕まらない ページ49

日「ギュンの方やるのか！？」

影「偉く久々だな。」

翔陽のワクワク感がコートの外にいても伝わる
最速はもっともっと速いから。

きっとみんな驚くんだろうな。

山「ナイスレシーブ！」

「翔陽ー！」

コートの端から端まで走る

そして高く飛んだ。
吸い込まれるようにしてボールは打ち付けられる。

気づいた時にはもう烏野の得点。

「ナイスキー！！」

日「よっしゃぁ！」

会場中が驚きに包まれる。
主審も焦りながら、一拍置いてから笛を鳴らす

隣のコートから微かに及川さんの声が聞こえ、振り向く

及「！」

「･･･？」

口パクでなにか伝えているように感じた。
一文字ずつゆっくりと動かしていた。

『がんばれ』

あの人が言わなようなことに感じたが、ニコニコとした顔からして多分言ったんだろうか。
私はお辞儀をしてまたコートに向き直す。

及「いやーあの子って素直だよね」

岩「うるせぇさっさとアップしろ！」

及「ｸﾞｪ」

コートを見れば翔陽が丁度サーブをミスしていたところだった。
スパイクは決まってもサーブが決めたくらいにミスしてたら意味無い･･･。

「翔陽お疲れ様」

リベロと変わってこちらに戻ってくる翔陽は手を振りながらそそくさとこちらに来る
ミスはそんなに気にしてないみたい･･･少しは気にして欲しいけど。

得点は4対3だったが、月島さんがスパイクを決め
5対3に代わる

日「やっぱギュンの方が打ってて爽快感すごいな！」

「見てて気持ちいいけど、サーブは入れるだけ入れようね」

日「うぐっ」

「･･･！」

伊達工の方もリベロとチェンジしていた
見れば7番が翔陽を凝視していた。

バチッと目が合うが私は無視して声援を送る。

そして得点は着々と進み、7対5。

月島さんのサーブにまでローテーションが周り、翔陽が前衛に回ってくる。
ぐるぐると腕を回す翔陽に容赦なくつっこむ影山さん。

「･･･でも得点決められたら」

西「7番が前に出てくるな･･･しゃぁ！カバーするぜ！」

菅「頼んだぞ、西谷！」

西「任せてください！」

6番が得点を決め、西谷先輩は忙しそうに出ていく
戻ってきた月島さんはだるそうに肩を回す

1番がサーブを打ち、ネットインでギリギリ入る。
しかし西谷先輩が高くボールを上げ、影山さんは速攻に入る

「ナイスキー！」

速攻に焦り始めたのか、伊達工は一回目のタイムアウトを取る
流れは烏野に来ている。

このまま続けばだが

最強の囮→←伊達工業

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