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Ep.25 ページ27

真夜中。嫌な予感がして目を覚ます。
廊下に出ると、ゾム様も同じことを感じたのか廊下に立っていた。

「ゾム様…」

ゾ「あぁ…なんかおるな。」

不気味なほど静まり返った城内。
外から複数人の気配を感じた。


「私が外に行きますので、ゾム様はこちらでお待ちください」

ゾ「は?何言うとんねん。俺も行くに決まっとるやろ」

「まだ怪我治り切ってないでしょう…」

ゾ「っ…せ、せやけど…」

「今回は守らせてください。お願いします…。」


後悔していた。
彼を守れなかったこと。
彼を守る実力がないこと。

もう怪我をさせたくない。


ゾ「……アホちゃうか。」

「え…」

出過ぎた真似だったのか…と不安になる。
だが彼は怒る訳ではなく、私をふわりと抱きしめた。

ゾ「部下守るは上司の仕事や。
それ以上に女守るんは男の仕事や。
せやから、守るんは俺の仕事や。わかるか?」

「で、でも…」

ゾ「やから、一緒に戦ってくれん?
背中任せても大丈夫やろ?」

「…!も、もちろんです!!」

ゾ「頼りにしとるで?」

ニカッと笑うと彼は愛用のナイフを取り出した。
共闘などいつ以来だろう。
私はニヤけそうになる口を必死に絞めた。






敵の数は……
8人。


いずれも手練のようだ。
それも…私たちと同じ、隠密を得意とするタイプ。

なら簡単だ。
私たちならどう動く。

背中合わせ。360度見渡せる状況で、さらに上も見える。
ならどこが死角か…


「下…!」

足元に気配を感じ真上に避難すると、やはり床を突きぬけてツーマンセルの男が2組侵入してきた。
そのまま軽く撃退をするとゾム様は鼻を鳴らした。

ゾ「ふぅーん!美味しい!!」

「残りの4人は…」


近くに気配はない。
なら…どこを狙う…

「っ…!まずい…!!」

ターゲットが倒せないのなら…
ターゲットの周りの人を使えばいい。

ここは私の家。
つまり……

両親だ。

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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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