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Ep.46 ページ48

「ここか…」

大きな扉の前。
どの部屋よりも装飾の派手派手しい扉。
扉を開けば、様々な金品が飾られていた。

「うっ…」

この部屋自体薄紫色になっている。
周りを見渡せばお香のようなものがいくつも置いてあった。
あの薬を部屋にばらまいているようだ。
私は出来だけ息を止めて部屋を散策する。

窓は…開かないようだ。

自室で何かあっても直ぐに持ち出した逃げることの出来る場所。
ベッドの横のタンスを開ける。

「あった…」

ひとつだけ、薄緑色に輝く液体を見つけた。
シリンジに入っているそれはあの時に見せてもらったものだろう。
私はそれを懐にしまい部屋を出ようとする。


…簡単すぎる。
何故誰もいないのか。

そんな考えに至らなかったのは薬のせいだろうか。



横からの強い衝撃に体が弾き飛ばされた。

「っ…!?」

ロズ「それを持ち出そうとするなんて悪い子だね。
どうやってあの部屋から出たのかは知らないけど…
それ、返して。」

「ロズ…ベルト…」

複数人の騎士を連れたロズベルト。
本来ならこの程度のヤツらに遅れを取ることはないのに…

ロズ「体動かないんでしょ。
この部屋に充満してる薬は、今までの3倍の濃度だからね。
まもなく君は動けなくなる。

そうしたらどうしてやろうか。
バツとして四肢を落としてやろうか。
いや…勿体ないかな。

外見は綺麗だからねぇ…。僕の性 欲処理に貢献してもらってもいいなあ。
というか僕の妻になる予定だったんだからあまり変わらないか。」

「それなら死んだ方がマシだわ…」

ロズ「…じゃあ、死ねよ。」


ロズベルトが騎士に合図を送る。
その合図に従い動き出した騎士はそのまま…





倒れた。


ロズ「…は?」

ゾ「はっ…そない簡単に死なせるわけないやろ。」

「ゾム様…!」

ロズ「お前っ…」


ゾム様は私の前にしゃがみこむと「大丈夫か。」と一言声をかけてくれた。
縦に頷けば少し待ってろ歩く頭を撫でてくれた。

ロズベルトは外にいた騎士を呼び寄せる。
その数は20〜30くらいか。
全員甲冑を着ていて用意には倒せなさそうに見えた。
だが、ゾム様は笑っていた。
楽しそうに。狂気的に。

ああ、いつもの彼だ。
彼が勝ちを確信している時の顔。
この彼は強いのだ。

一斉に襲いかかってくる騎士を軽くあしらい、背後から甲冑の隙間を狙ってナイフを突き刺す。
騎士の剣を奪い取っては兜をなぎ払い銃を放つ。

あまりにも鮮やかすぎる手口に思わず苦笑をしてしまう。

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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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