呪われた刀剣は、愛されたかったようで。【刀剣乱舞】 (ページ2)

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４２　仲間としてページ2

「それじゃ、行ってくる」

「あるじさん、気をつけてね。絶対途中で交通事故になんて遭っちゃ駄目だよ？」

「お前は俺のお父さんか？まあ良いや。本丸の事は任せたぞ、乱、長谷部」

「お任せください」「任せて！」長谷部と乱は、明るい笑みで海翔を見送った。

海翔は現世へと戻った。集会所が現世のとあるカフェだからである。主が一時的に居なくなった本丸は、心なしか寂しそうだった。

乱と長谷部が立ち尽くしている所に、平野が通りかかった。

「……主はお出掛けなされたのですね」

「うん。淤御国さんについて話し合うんだって」

長谷部は空気を読んで、その場から離れた。涼しい風が乱の髪を靡かせる。平野は何だか、物悲しそうな顔をした。「どうしたの？平野」

「いえ……主の体調が心配で」

「まあ、あるじさんはどこか危なっかしいからなぁ。でも大丈夫だよ。あるじさん、やる時はしっかりやる人だから」

「そうですよね…」

現世。

海翔が久し振りに訪れた現世に浮かれる暇など、全くなかった。それよりも一刻も早く、集会所に向かう事を優先した。

訪れたのは、レトロ的な雰囲気を醸し出すカフェ。全体的に木材を使っており、入口の扉を開けると、コーヒーの香りが鼻を突き抜けた。

「お、もしかして海翔さん？」ふとそんな声がして、海翔は声のした方へと目線を向けた。そこには既に集まっている４人の審神者が居た。

「初めまして〜！俺は久治！宜しく！」─── 久治

「淤御国は安定と清光と仲良いよね」─── くれの

「そだね。て事は池田屋事件にも何らかの関係あるのかな？」─── 瞳

「取り敢えず海翔さん。ここ座って。一応コーヒー頼んであります」─── ハツメ

「嗚呼、有難う…御座います」

ハツメに促され、海翔は席に座った。くれのと瞳は、早速淤御国について話をしているらしく、女性だということも相まって、中々会話に入り込む事は難しい。────久治を除いては。

「はいはーい！くれのさんに瞳さん話一旦ストップ！さて、早速茉莉守淤御国についての交流をしたいんだけど……」

「…偶然かもしれないけど、俺達皆名前がか行かは行だよね。これって運命！？」久治が目をキラキラさせながらそう言った。それを横目で見るハツメ。「うんそーだね。で、話するんでしょ」

「思ったんだけど、」くれのが手を挙げて言った。

「淤御国ってさ、自閉症気味なのかな？」

「違う」

海翔は否定した。