変身ドリンク 後編 ページ10
指を吸われる感覚。
Aは唇を噛み締めた。
A「急にどうし……」
雲雀「血……」
A「血？」
雲雀の顔を見上げた。
それと同時に壁に背中が当たった。
見えた雲雀の顔はいつもと少し違った。
A「恭弥？」
牙が、あった。
目が赤く、何かに飢えているようだった。
雲雀「喉、渇いた……」
A「ちょっ！」
首に牙が当たり、体がビクついた。
鋭い牙。
血を吸いたがるってことは……
A「吸血鬼……？」
首筋に痛みが走った。
牙が刺さったのだ。
流れ出る血を、雲雀の舌がすくう。
A「んっ……//」
そして傷口を、血を吸い上げられる。
A「あぅ……！！///」
雲雀の頭を抑えるが、ビクともしない。
血を、吸われ続ける。
手に力が入らなくなってきた。
傷口から、雲雀の口が離れた。
雲雀「A……」
A「恭…弥っ……」
吸うことをやめたことで、血が再び流れ出る。
それを見た雲雀の目が、変わる。
真っ赤な目が光った。
雲雀「うっ……！」
頭を抑え、顔を歪める雲雀。
血を吸いたいという衝動に駆られているんだろう。
元はと言えば……自分がまいた種だ。
息を切らしながら、Aは笑った。
痛がる雲雀の頭を撫でる。
そして、自分の首筋に雲雀の顔を近づけた。
雲雀「Aっ！
僕、なんか……おかしい……から……！」
A「血が欲しいんでしょ？」
雲雀の耳元で囁いた。
A「吸って？」
雲雀「っ……」
数秒後に首筋が痛んだ。
A「うぅっ！///」
それと同時にくる感じたことのない感覚。
不思議と、痛みはすぐに慣れてしまった。
暗い部屋に……血を吸い上げる音と荒い息が響いた。
.
雲雀「A」
A「んー……」
目を開くと、眩しかった。
Aを覗き込んでいたのは、いつもの雲雀。
その姿に安心した。
雲雀「で、どういうことか説明してもらおうか」
A「か、かくかくしかじか……というわけでして……」
威圧に負け、全てを話した。
まさか吸血鬼に変身するとは思わなかった。
雲雀「はぁ……。
まぁ、でも僕としては面白いコトできたから許してあげるよ」
そう笑った雲雀に、目が釘付けになった。
A「あ……っそ！！////」
意地悪そうに微笑む笑顔に、また……惚れた。
fin.
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Ren(プロフ) - まつ姉さん» ありがとうございます！ｗｗ (2015年12月15日 13時) (
レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
まつ姉 - 骸のキャラ崩壊が面白いwwwwwwwwww (2015年11月30日 0時) (レス) id: 179b97f76b (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - ヒバリン大好き人さん» 雲雀オチは私も好きなんです！ありがとうございます！まだまだ頑張ります！！ (2015年3月18日 21時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリン大好き人 - はじめまして！この小説、とっても面白いです！！ヒバリンオチが、とっても好きで、今まで見た中でも、一番面白いです！これからも、頑張ってくださいね♪ (2015年3月18日 20時) (レス) id: de4490dd3a (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 範人さん» 初めまして。本当ですか！？そう言っていただけて、とても嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2015年3月5日 22時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ｒen | 作成日時：2014年10月3日 22時
