6 ページ25
.
A「へ？今ベッキョンさんなんですか！？」
ベク「だって今俺仕事してないもん」
A「え？え？」
ベク「で、どうすれば良い」
A「お、お願いします……！」
再びAは目元まで布団を上げて俺に言う。
なんだよその仕草。
わざとやってんの？可愛いってこと自覚して煽ってんの？馬鹿野郎。
なら、こっちだって＿＿＿＿
ベク「……やりづらい」
A「え？」
上手く聞こえなかったのか、Aは上半身を起こして俺に耳を傾ける。
ベク「やりづらいって言ってんの」
A「！」
グイッとAの腕を引っ張って
A「わわ！」
俺の膝の上に頭を乗せるように横にする。
俗に言う膝枕。
なぁ、お前から煽ってきたのになんで顔赤くするわけ？
そのまま見下ろす形でAの頭をそっと撫でる。
……あぁ、自爆かもしれない。
俺を見上げるAがあまりにも可愛くて頭、やられそう。
Aはｷｭｯと目を細めて。
ん？
嫌なのかな？
そう思った手を止めると
A「ベッキョンさん……も、もう少しお願いしてもいいですか！」
頭撫でられるの好きってどうやら本当だったみたい。
普段はあんな反抗的なのに今はこんなに擦り寄られて。
いいよ。
これからはもっと撫でてあげる。
ベク「好きなの？撫でられるの」
A「だって気持ちいいですもん。」
Aは目を開けると、俺を見上げたまま手を伸ばす。
そして、俺の前髪に、そっと触れてｸｼｬｸｼｬと撫でる。
そこで「あっ」と声を漏らすと
A「知ってます？」
ベク「？」
Aは俺の額の上の方をｶﾘｶﾘと猫のように引っ掻く。
こそばゆい。
そしてAが俺の前髪をｶﾘｶﾘしてるこの行為、意味わかんない。
なんだ？これ。
A「テミンから昔聞いたんですけど、これ、ネコ科のマーキングなんですって」
……なんでそれを俺にやるのかな。
マーキングってあれだろ。
“自分の物”って示す時にやるやつだろ。
Aは知識を披露するためにやってるんだろうけど、勘違いするからやめろよ馬鹿。
Aは俺の額をもう１度ふざけてｶﾘｶﾘすると
A「不思議ですよね」
と言ってふにゃん、と笑う。
ベク「……そうだな。不思議だな。」
そう言って、お返しと言わんばかりにAの生え際をｶﾘｶﾘと引っ掻いてやった。
マーキングの意味を込めて。
＿＿＿＿外から見られていることも知らずに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5882人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゅら☆(プロフ) - 本当に大好きなお話なので続きが読みたいです…よろしくお願いします(>_<) (2019年8月30日 3時) (
レス) id: ee5d4b56cf (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - この小説大好きなので更新お願いします (2019年4月15日 6時) (レス) id: 312093fa53 (このIDを非表示/違反報告)
ジミン党(プロフ) - もおおおおおおう！大好きだから更新して欲しいいいいいい今までで一番小説でこんな笑いましたw更新お願いしたい。 (2019年1月8日 0時) (レス) id: 8cd546efbf (このIDを非表示/違反報告)
黒糖とオレンジ(プロフ) - 続きめっちゃ気になってます！ 更新お願いします！！！！！！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年11月7日 20時) (レス) id: f2411662d9 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - このお話、ホントにホントに大好きです!!!! 図々しいかも知れませんが、続きがとても読みたいです!!!! 更新お願いしますm(_ _)m (2018年10月9日 1時) (レス) id: cb99672434 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
