スピンオフ4 ページ33
目が覚める。
私の部屋じゃない。
私の家でもない。
ここはどこ？
急いで重い身体を起き上がらせると、
明らかに男の部屋だった。
…ここ、北山先輩の部屋か。
すぐにぴんときた。
いつも羽織ってるお気に入りだって言ってたジャケットがかけてあったり、
誕生日にみんながあげてた寄せ書きの色紙が飾ってある。
それに、玉森先輩たちとの写真もいっぱい飾ってある。
全部、すごく楽しそうなものばかり。
北山先輩の周りにはいつも人がいて、
彼はその中でいつも無邪気に笑ってる。
多分明るくていつも周りを楽しませるような空気を持ってる人だから、たくさんの人が集まってくるのだろう。
私とは正反対すぎて、別世界の人なんじゃないかと思う時があるくらい。
あ…私の写真もある。
サークルでの京都旅行での写真。
夜中に女子部屋におばけの格好して入ってきた先輩たちに、おばけだと思って大泣きした女子たちの代わりに北山先輩に私が怒ったの覚えてる。
でもこの私、笑ってる。
北山先輩の隣で楽しそうに笑ってる。
いつ撮られたのかは分からないけど、
変わらない。北山先輩と、変わらない笑顔を私してる。
私ってこんな風に笑ってるの？
知らなかった、びっくりした。
いつもみんなのこと眩しすぎて目を背けてたのに…。
その時、扉をノックする音が聞こえて、
部屋の外から
『なつさーん、入るよ。』
って北山先輩が入ってきた。
急いで布団に潜り込む。
『あ、まだ寝てるのか…。』
まだ目を覚ましていないと思ったのか、
そのままベッドの下に座り込んで、
枕に敷いてあったタオルと氷枕を取り替えて、私の額にあった冷えピタを貼り替える。
水の入ったグラスと薬と、フルーツの入った小さなボウルをテーブルに置いて部屋を出ようとする。
『…ありがとうございます。』
思わずそう口にすると、すぐさま北山先輩が振り向いてベッドに駆け寄る。
『なつさん！大丈夫？』
私が頷くと彼は安堵したような表情を見せた。
『勝手に家連れてきてごめん。』
何で北山先輩が謝るのだろう。
私が謝ることはあっても北山先輩に謝られることはないはずだ。
ましてや私がお礼を言うべきなのに。
まぁ、私が寝てる間に何かしてたら土下座してもらいたいくらいだけど。
『あのさ、もう9時過ぎちゃってるんだけど、家の人に連絡しなくて平気？なつさん実家暮らしだよね？』
家の人…。
その単語に思わず顔が濁る。
『大丈夫です。家に誰もいませんから。』
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なつめ(プロフ) - こ、これは…！！ぷちゅぷちゅみったんやないですか！！！ (2014年8月23日 22時) (
レス) id: a7c524f94d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりぃ - たまろんさん…！たのしみにいつも読ませてもらってます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2013年10月1日 23時) (レス) id: 5a7ae76fae (このIDを非表示/違反報告)
はるちむ - やば！もう妄想止まらへん！たまろん最高や！たまろん大好きや！ (2013年9月29日 19時) (レス) id: 0408402c94 (このIDを非表示/違反報告)
ちなぷー玉LOVE(プロフ) - たまろんさんの小説たまりません(///∇///) (2013年9月29日 17時) (レス) id: f9830a92f7 (このIDを非表示/違反報告)
みぃたろ(プロフ) - たまろん最高！だいすき！愛読するね！笑 (2013年9月29日 10時) (レス) id: 78b789d802 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みい | 作成日時：2013年9月25日 1時
