平凡少女、全然平凡な人生を送れないの巻。【呪術廻戦】

第19話「領域展開、“逆ハーレム”」 ページ19

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「つーか堂々とAだけ贔屓してんじゃねぇよ」

「Aだから良いんだよ。さて東京都の皆にはコチラ！！」

「ハイテンションな大人って不気味ね」



そしてバゴッと開けられた箱の中から、一人の少年が飛び出した。



「故人の虎杖悠仁くんでぇーっす！！」

「はい！！おっぱっぴー！！」



この数秒の間に入った情報量がエグいんだけど。


元気よく飛び出した彼に向けられた視線は凄まじいものだった。特に一年の子たちは。
顔が引きつってしまっている。確かにそうだ、故人の虎杖悠仁くんって、それって前に死んだって言ってた「虎杖悠仁」くん………？え？



「え？」

「え？」



目が合った。完全に初対面だが知ってた相手。
私の声に反応した彼もまた、私を見て固まっていた。

そして数秒の後、ゆっくりとした動作で箱から出てきた彼は私の手を取った。



「好きです。俺と結婚してください」

「待って？？？？」



急にどうした虎杖くん。

色々とおかしいし大体結婚て、積むべき段階全部ぶっ飛ばしてるしシンプルに急すぎるし目がマジだけどちょっと待て。先ずは深呼吸だ、ひっ、ひっ、ひっ、ひ、混乱しすぎて息を吐くことを忘れた。



「その、すみません、流石に初対面で求婚はやめた方がいいかと……」

「善は急げと俺の脳内に住む何かが叫んでるんす。タイプじゃない筈だけど一目惚れ的な。
衝動的なのは重々承知の上ですが！絶対幸せにするんで、結婚を前提にお付き合いしてもらえませんか！！」

「ごめん無理」



というか力つっっっよ！！！断ったのに全然離してくれないな！！
なんだここ、バケモノしかいないの？非力にはキツイよこれ、そもそも何言ってるんだ彼は。



「……いきなり出てきた故人が何ほざいてんだ。この人はとっくの昔に俺と正式な婚姻を結んでんだよ」

「結んでない。結んでないよ恵くん」

「おい一年。立場を弁えろ、Aは俺と生涯を共に添い遂げる運命にあるんだからな」

「東堂先輩、空想を堂々とひけらかすのやめてください」

「しゃけ。高菜高菜、ツナマヨ」

「棘くん。君と私はズッ友マブダチだったよね、前世から恋人ってそんな訳ないよね。


ちょっと待って、収拾がつかない」



「はいはいみんな落ち着いて、急に思春期纏わせなんなよガキ共。


そもそもAは高専卒業したら僕の奥さんになるんだから」



「アンタが一番落ち着け28歳児」



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