１０７ ページ20
藤ヶ谷さんのこと責めたのに、同じことしちゃったーなんて
みやっちが、意味のわからないことを一人で言っている。
は…ミツにキスしたってこと…？
考えることが多すぎて訳が分からなくなるが
とにかく、相手からとは言え俺は…
ミツに悪いことをしてしまった。
されて、しまった。
「俺、もうここにはいられないし
新しいところにも行けない」
M「…なんで。楽しそうだったじゃん。俺と居て」
「友達としてだよ。それは。
感謝してるし、楽しかった、それは本当。でも…」
みやっちがぎゅうっと拳を握ったのが目に入る。
ここ最近のおかしな様子や行動。
藤ヶ谷さんと繋がっているところから…
離れるべきだと、頭が判断する。
スマホと大切な物だけ手に取った。
「ごめんね」
色んな荷物が置きっぱなしだった。
でもそんなことどうでも良かった。
M「そんなところまで繋がらなくていいんだよ！！」
玄関を出ようとした時、後ろからそんな声が聞こえる。
「は、」
M「お前も、お前の恋人も、酷い奴だ！
助けてもらった奴に好意を抱かれていると知った瞬間、離れるんだ」
離れる…。
ミツも？じゃあ、さっきのあの光景は何だった…？
「そうだね…酷いよ。でもね、それほど好きなんだと思う」
俺も、ミツも。
…そうだよね。ミツ。
M「待って！！」
玄関を出ると、みやっちが裸足のまま追いかけてきた。
掴まれた腕を離してエレベーターに乗り込むも、もちろん一緒に乗り込まれる。
M「よく考えてよ。俺といた方が幸せだよ？
俺だって、養ってあげられる。出て行ったり酷いこともしない。なんなら、俺の方がお金も…」
「お金で付き合ってるんじゃない。
ミツが好きなの。わかって」
1階に到着し開いた扉から出ようとするも、ヒステリックな声と共に出ないよう引っ張られる。
そこを何とか抵抗し、みやっちを引きずるようにエントランスまで出てきた。
「離して！！」
M「なんで！！わかってよ！！！
たまが好きなんだ！！！」
涙を浮かべるみやっちの顔が見えて、少し申し訳なくもなったが、力強く振り解く。
そのまま走り出した。
…が、また名前を呼ぶ声とともに腕が掴まれ、ダメだったかと振り返ると
「え、」
2「たま。行こう」
そのまま手を引かれ少し走ったところに、車が置いてあった。
2「ミツ先輩待ってる」
知らない男の子が運転席に座っていて
そのまま俺を乗せた車は、よく知る道へと走り出していった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 431人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻弓 想(プロフ) - わたたいさん» コメント、応援ありがとうございます😊🎵 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: 463202596f (このIDを非表示/違反報告)
わたたい(プロフ) - 続き楽しみです!更新楽しみに待ってます！ (2022年8月3日 1時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» 応援ありがとうございます☺️ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
20090301sora(プロフ) - 櫻弓 想さん» ありがとうございます！お話楽しみにしています！ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 3ab1df2fa5 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» コメントありがとうございます。新しいお話を非公開状態で、保存だけしているのですが、お話を開いたときの最新更新時間はその保存した時の時間で出るみたいです💦公開ありでの最終更新時間は、私の作品一覧から見られます🙇🏻♀️ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2022年6月8日 21時
