チグリジアⅣ ー愛して、助けてー (ページ24)

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康二side

俺と照兄は、お互い"報われない"もの同士

Aちゃんに初めて会ったんは、めめが家に誘ってくれたとき

最初会った時は、綺麗な人やなって、思っただけやった

関西を離れ、ホームシックになっていた俺を凄く可愛がってくれたし、気遣ってくれた

『康二くん、今日元気ないね？』

『康二くん、ご飯作ってあるから一緒に食べよ？』

『康二くんのギャグセンス半端ないね笑』

本当のお姉ちゃんみたいで、俺も懐いてた

けど、ある日_＿＿＿＿＿

蓮『康二、俺ね？引くかもしんないけど......Aのこと好きなんだ』

めめから突然そう告げられた

めめは相手が俺だから喋ってくれた

きっとそれなりの信頼を得ているから、言ってくれたんだ

めめは親友だ

けどあの時の俺は、どうしても素直に心から応援できん自分がいた

ここで、やっと気がついた

あぁ、俺、Aちゃんのこと好きやったんやって。

早く気づいて良かった

ほんまに、そう思った

まだこの想いが浅いうちで良かったって。

めめの想いを知ったことで、自分の気持ちに線引きできたし、Aちゃんにはずっと好きな人がいるってめめから聞いたから、俺は諦めるべきだって思った。

この想いは、封印するべきだって、思った